伝書鳩パーティー
「面白いけどもう無理かな」一枚の手紙を受け取った岡島はそう言ってため息をつく。
岡島の家系は飛鳥時代から日本で行われていた伝書鳩を育てている。いつごろから始めたのかは不明だが、相当古くからやっていた。
伝書鳩の実用としての役目が終えてからも、伝書鳩の大会などのために鳩の育成を続けていたが、20世紀後半くらいから鳩が戻らないことが増え、もう伝書鳩というよりも、手品師か冠婚葬祭業者のオファーを受けながら、細々と伝書鳩育成を続けていたのだ。
だがこの手紙には、伝書鳩再興のための「パーティ」を行うというもので、世界中の鳩育成者が、一堂に東京に集まるという内容だ。
「コロナで3年間の延期の末に待望のパーティ開催か、うーんわかるけど何するんだろう」
岡島は首をかしげたが、斜め前にいた育成中の白い鳩と目が合うと、「彼も伝書鳩やりたそうだ。まあ、行動を起こさないと何も始まらないか」と思い、伝書鳩パーティへの参加を決めた。
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