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選書サービス「ブックカルテ」を利用してみました

読書の秋…を通り越して、一気に寒さを感じる今日この頃ですが、私は読書に飢えています。
ここ1ヶ月は平日の睡眠時間が3〜4時間とハードモードで、休日は不足した睡眠時間を補うかのようにひたすら寝る。そんな日々でした。
読めない時間が募れば募るほど、読みたい欲が強くなる。
その反動で、読む時間がないくせにこの1ヶ月はいつも以上に本を買いあさる。人間って矛盾した生き物だなとつくづく思うのでした。

前置きが長くなってしまったのですが、読書欲が爆発した結果、「ブックカルテ」という選書サービスに申し込みしました。
自分のために誰かに本を選んでもらう…最高の贅沢体験です。
個人的にすごく良かったので(選書してもらった本を読むのはこれからですが…)紹介させてください。

いつか私も選書する側になれたらいいなと思いつつ。


1. 「ブックカルテ」とはどんなサービス?


引用:ブックカルテ公式HP


選書サービスといえば、北海道の「いわた書店」さんを思い浮かべる方も多いのでは。私自身もYouTube「いわた書店の選書屋さんいわたま」を時々見ていますし、いつか本家の選書サービスに当選したらいいな…と淡い夢を抱いています(いわた書店さんの選書サービスは人気すぎて毎回抽選なのです)。

今回紹介する「ブックカルテ」は、そのいわた書店さんのサービスに影響を受けて始まったサービスのようです。

読書傾向など「問診票」を記載し、自分が選んだ書店員さんが選書してくrてるサービスです。

2. サービスの流れ

引用:ブックカルテ公式HP
  1. 書店員さんを選ぶ

  2. カルテに答える

  3. 届いた選書リストを確認する

  4. 本が届く

書店員さんは全国48店舗から選ぶことができます。
コンセプトがユニークだったり、得意なジャンルがあったりするので、書店員さんを選ぶ時間もワクワクします(すごく悩みました)。

3. 利用料金

税込12,500円です。
書籍代が約10,000円で、送料と選書代が含まれた価格が上記となります。
個人的には選書の時間や手間を考えた時にこの価格でいいの?!と思ってしまうほど、ありがたい価格設定になっていると思います。

4. 実際に利用して届いた本

【1】選んだ書店員さん

プロフィールをたくさん見た中で、今の自分が求めてみるものとピタッと当てはまったのが、和歌山県にある「らくだ舎」の千葉智史さんでした。
掲載してあったご家族の写真にもほっとする雰囲気があって、仕事でギスギスしていた私は陽だまりのような癒しを無意識に求めていたのかもしれません。

紀伊半島南端付近の山のなかで、小さな喫茶室兼本屋を営んでいます。真偽が定かでないまま溢れかえる情報、消費を煽る広告、利益ばかりを追い求める企業・・・。そうしたいまの当たり前から積極的に引いてみるような、これからの生活を考えられる「種」になるような、本を届けたいと思っています。 記念日などのかしこまった場面より、ちょっとした贈り物の方が得意かもしれません。自分に、家族に、友人に、何気なく本を贈れることは、とても素敵なことだなあと思います。

HP:https://rakudasha.com
X:https://twitter.com/rakudasha
Instagram:https://www.instagram.com/rakudasha/

ブックカルテ公式HP

【2】カルテに記載した内容

カルテの内容はどの書店員さんにお願いしても共通のようです。
実際に記入した内容になります(人様にお見せするのはなんだか恥ずかしい…)

Q1.これまでに読んだ本で印象に残っている本BEST10をお教えください。(それより多くても構いません)

  • ボールのようなことば

  • 禅マインド ビギナーズマインド

  • 本日はお日柄もよく

  • おつかれ、今日の私

  • 思いを伝えるということ

  • 静かに生きて考える

  • さみしい夜にはペンを持て

  • グラスホッパー

  • しろくまカフェ

  • キングダム

  • 天は赤い河のほとり

  • ミステリと言う勿れ

  • とんがり帽子のアトリエ

  • なぜ働いていると本が読めなくなるのか

  • セカンドブレイン

  • 存在のすべてを

  • 家が好きな人

  • ダブルジョーカー

Q2.本を選ぶ時に、どのような基準で選んでいますか?(ジャンルや好み、目的、読みやすさなど)
ワクワクする話が好きです。 美しい言葉や表現の文章が好きです。 マンガ、小説、エッセイ、絵本、ビジネスなどなんでも大丈夫です。 読書から、気づきや学びが得られると嬉しくなります。

Q3.苦手な本のタイプはありますか?(ハードカバーは苦手、ホラーは避けたい…など)
昭和以前の古い文章とグロテスクなもの、また海外作家は避けて欲しいです。
※補足※昭和以前の本や海外作家さんの作品も普段は読みますが、この時は疲労MAXだったので、あまり頭を使わずに読める本を求めていたので上記を対象外でお願いしました

Q4.あなた自身のことを、教えてください(家族構成、普段の生活、価値観、好きなこと、きらいなこと、大切にしていること、仕事の内容など)
仕事が多忙すぎて、毎日ヘトヘトです。 本当は毎日もっと本を読む時間が欲しいと思いながら働いてます。 週末に少しでも読書時間をつくれるとリフレッシュになります。 ひとりの時間が好きです。 普段、料理はしません。家事も週末にまとめて一気にやります。 無駄なものは持ちたくなくて、すっきりした部屋が好きです。
※補足※ここは何を書いたらいいのか迷い、頭に思い浮かぶがままにつらつら書きました。今思うと、何のつながりもない内容でごめんなさい…と思います><

Q5.届く本に期待する読後感はどんなものですか?(読み応え、読んだ達成感、効率的に情報をキャッチできることなど)
わくわく
ドキドキ
ハラハラ
キュン
ずどん(衝撃!)
気持ちがじんわり温かい
なるほど!
まったり

ちなみにカルテに記載した内容は、次回以降も引用できるように保存ができます!(5個まで保存できるようです)

【3】選書リストが到着

カルテを送ってから1週間たたないうちに「選書リスト」が届きます。
私が持っている本は入っていなかったので、そのまま承諾をしました。
その数日後には選書してもらった本が到着しました!

【4】本が到着

とうとう本が到着しました。
本屋で思いがけず本に出会う体験も素敵ですが、こうして自分のために本を選んでもらうという体験も非常に贅沢で幸せだなと思います。1冊1冊を大切に読みたいと思っています。

届いた本はまだ読めていないのですが、どんな本が届いたのかを紹介します。読んだら改めて感想はシェアさせてください。

らくだ舎さんの店舗情報や出版書籍が記載してあるミニフライヤー

今回のご縁をきっかけに、らくだ舎さんのInstagramをフォローしました!

ポストカードと直筆のメッセージ

嬉しかったのが、店主の千葉さんから直筆のメッセージが入っていたことです。なぜその本を選んだのかを書いてくださっていて、より選んでいただいた1冊1冊に対する愛着や思いが強くなりました。
今回海外作家さんの作成が2つ含まれていたのですが、それについても理由を記載くださっていて、要望とは違うけれども私にオススメだからと選んでくださったことがすごく嬉しかったです。

本は全部で8冊入っていました!

坂口恭平さんのエッセイ『その日暮らし』。
坂口さんのお名前は存じ上げていますが、著書を読むのは初めてなので楽しみです!今年の8月に発売したばかりの本のようで、新刊もはいっていたことが嬉しいです。
なにより、本の装丁の水彩画がとても美してくて、好みのデザインでした。
見える場所に飾っておきたいと思う1冊です。

田尻久子さんのお名前は初めてでしたが、『これはわたしの物語 橙書店の本棚から 』は書評エッセイ集ということで、これまた読むのが楽しみな1冊です。このタイトルからして、すぐでも読みたい!と思う書名で、本好きとしては期待高まる1冊です。

大白小蟹さんの『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』。
帯にも記載があるように、「このマンガがすごい!2024」のオンナ編第1位ということで、Amazonレビューも高い1冊です。きっと私がカルテの印象に残った本に漫画を数冊書いたので、マンガも選んでくださったのかなと思います。
帯の裏に書いてあった俵 万智さんの文章だけで、この本の儚さが伝わってくる。早く読もう。

「小蟹さんの澄んだ心の目。そのまなざしを借りて私たちは、忘れそうなほど小さくて、でもとても大切な何かを見つめなおす。たしかに降ってきたけれど、とっておけない雪のように。」

俵 万智

著書:尾形 亀之助さん、イラスト: 松本 竣介さんの『美しい街』。
装丁が素敵な1冊。この色は、偶然にも私の1番好きな色で、手に取った瞬間、心が躍った。内容は全然わからないのに。大切にページをめくりたい1冊。

キム・ヨンスさんの『ニューヨーク製菓店』。
最近、韓国の作家さんの本を何冊か読み、韓国作家さんと相性の良さを(勝手に)感じている。なので、この1冊を選んでもらえてとても嬉しい(カルテに海外作家さんは避けて欲しいと書いていながら都合がよいというのは棚にあげる)。
キム・ヨンスの自伝的短編小説ということで、こちらも楽しみな1冊です。

なかなか本を読む時間を取れない私のことを考えて、短歌や書評、短編など、短時間で読み進められるものを選んでくださったんだろうなと想像ができて、胸があったかくなった。

和田 博文さん編集の『森の文学館 ――緑の記憶の物語』。ファンタジー要素がありそうな(なかったらすみません)38編の短編集。宮崎駿さんの名前もあって、どんな物語と出会えるのか楽しみな1冊です。

上橋 菜穂子さんと津田 篤太郎さんによる『ほの暗い永久から出でて 生と死を巡る対話』。Amazonの説明文に「かつてないほど刺激的な思考体験ができる究極の一冊」と書いてあって、期待が高まる。
上橋さんの『精霊の守り人』や『香君』などは、時間をとって読みたいと思っている作品なので、それらの作品の根底にある上橋さんの思考や知識にはすごく興味がある。

ルシア・ベルリンさんの『すべての月、すべての年』は、ちょうど今年の9月に文庫が発売されたようで、発売まもなくの時期に選んでくださった1冊。自分では手に取らなかっただろう1冊ですが、NYタイムズ紙が選ぶ「21世紀の100冊」ということで、多くの著名人が書評を書いていました。

こんなに渇いても、人は愛せるし、こんなに汚くても、人は気高いし、こんなに希望がなくとも、人は生きられる。その事実を天気のように受け入れるほかないのだと、隣で微笑(ほほえ)まれているような読書だった。

金原ひとみ 「朝日新聞」(2022年06月11日)より

ルシア・ベルリンの小説の良さは、何にも代えがたい、キラーフレーズの鮮やかさだと思う。
選ぶ言葉のセンスの良さが、小説を読むときのたのしさを思い出させてくれる。ああ、こういう言葉たちに触れたくて自分は小説を読んでいるのだと、分からせてくれるのだ。

三宅香帆 「365bookdays」より

こんな書評を見てしまったら、早く読みたくなる!

以上8冊が、今回「ブックカルテ」を利用して届いた本になります。
どれも早く読みたい欲が掻き立てられるものばかりで、年末にかけて少しずつ読み進めたいと思います。

選書サービスが気になっている方には、思い立った時に気軽に利用できる「ブックカルテ」は1つの選択肢としておすすめです。
さらにいうと、今回お願いした「らくだ舎」さんの選書もとても良かったので、気になった方はホームページなど見てみてください。

長文となりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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