夫婦の染色体異常
こんにちは(^ ^)クマです!
昨日、ご夫婦での染色体異常の検査についてお話しました。
検査が大切なのはわかったけどそもそも夫婦の染色体異常って何?って話ですよね(^^;
今日はそこを解説していきたいと思います!
◎夫婦の染色体異常と不妊症
もしご夫婦のどちらかもしくはお二人に染色体異常があった場合、流産してしまうこともあります。
流産に繋がる染色体異常はほとんどが転座型と呼ばれるのもが原因で起こってきます。
転座があると妊娠しても流産してしまうため不育症と言うくくりに分類されます。
不育症とは妊娠はするけれど流産、死産を繰り返し出産に至らないことです。一般的に化学流産(胎嚢が確認される前の流産)は含めません。
自然流産は全妊娠の約15%に起こり、卵子の老化や胎児側の染色体異常が原因とされています。
一方、受精卵には異常がなくても母体に原因のある流産が少数ですが存在します。また、ご夫婦のいずれかに染色体の構造的な異常(主に転座型染色体異常)がある場合にもその異常が受精卵に受け継がれて流産となることがあります。何度も流産を繰り返し不育症を疑う場合は、卵子の老化以外の原因の有無を明らかにする必要があります。
◎転座型染色体異常
生まれつき、ある染色体の一部が切断されて他の染色体に結合して発生する構造的な異常です。転座があっても染色体に過不足がないタイプ(均衡型構造異常)は、それが健康に害を及ぼしたり日常生活に問題が生じたりすることはなく気がつかないことが多いです。
ご夫婦いずれかが均衡型構造異常を持つ場合、それが精子または卵子に引き継がれ受精卵の染色体の部分的な過不足を引き起こすことがあり(不均衡型構造異常)、この場合はほとんどが流産となります。
ご夫婦のいずれかが転座型染色体異常を持っていても、染色体に過不足のない受精卵(まったくの正常胚または均衡型の胚)が発生する場合もあり、生児を得ることは十分可能です。
ちなみにどちらかが転座のある夫婦が生児を得た場合、その子がダウン症である確率は10%前後なんだそう。
◎検査によって転座型染色体異常が見つかった場合
ご夫婦の染色体異常に対しては根本的な治療は現時点ではありません、、、
上記でもお話したように、何回か妊娠を繰り返すことにより、染色体に過不足のない受精卵(まったくの正常胚または均衡型の胚)が発生する場合もありますので、全く妊娠できないわけではありません。
場合によっては体外受精にて得られた胚を移植前に着床前診断にて染色体異常の有無を調べ、正常胚のみ戻していくことも可能です。
現在、着床前診断はまだ認可されていませんが、転座型染色体異常に対する治療としての胚の着床前診断は2006年に日本産科婦人科学会で承認されています。
こんな感じでしょうか、、、
染色体の話は少しややこしくなりがちですが最後まで読んでいただけていたら嬉しいです。
本日もご閲覧いただきありがとうございました。
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