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#小説

5へにょりん

それからとても長い時間がたちました。

他の毛虫はどんどんチョウチョになって

空を飛んでいきましたが、

あの毛虫のサナギだけは全然変わりませんでした。

はじめは緑色だったカラも、

いつの間にか茶色くよごれていました。

そしてついに、ポトリと土の上に落ちてしまいます。

こんどもゆっくりと時間をかけて、

サナギは土の中に消えていってしまいました。

ある日、一ぴきのチョウチョがヒラヒラと

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4へにょりん

桜の枝の上で毛虫はずっと悩んでいました。

毛虫のままではいたくないし、

もうチョウチョにもなりたくなかったのです。

葉っぱも食べないで泣きながら目を閉じていると、

いつの間にかまわりが真っ暗になっていました。

毛虫はサナギになったのです。

これでもうだれにも会わなくてすむぞ、と

毛虫はうれしくなりました。

真っ暗なカラの中で、

ずっとこのままでいさせてください、と

毛虫は何度も

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3へにょりん

また10回ヘニョヘニョしたところで、

今度はツバメに会いました。

「やぁ、こんにちは」

毛虫はにっこりあいさつしました。

「おやおや、毛虫か。食べてやろうか」

ツバメはお腹が空いてなかったので毛虫をからかいました。

「それはダメです。困ります。

 ボクはキレイなチョウチョになりたいのです」

毛虫は泣いて頭をふりました。

「それではチョウチョになってから食べてやろう」

ツバメはア

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2へにょりん

10回ヘニョヘニョしたところで、

今度はバッタに会いました。

「やぁ、こんにちは」

毛虫はにっこりあいさつしました。

「おぉ、汚い。土の上しか歩けないから

そんなに汚れちまってんだ。」

バッタはピョンピョン飛んでいきました。

毛虫はお話したかっただけなのに、と泣きました。

でもボクはいつかチョウチョになる。

そうすればきっとみんなと仲良くなれる。

毛虫はそう思うと元気になってま

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1へにょりん

毛虫が一ぴき土の上を歩いていました。

ヘニョヘニョ、ヘニョヘニョ。

食べ物をさがしに桜の木へと向かうところです。

10回ヘニョヘニョしたところで、

てんとう虫に会いました。

「やぁ、こんにちは」

毛虫はにっこりあいさつしました。

「ありゃりゃ、どうか近よらないでおくれ。

 お前がさわるとかゆくなる」

てんとう虫はあわてて逃げていきました。

毛虫はお話したかっただけなのに、と泣き

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