3へにょりん
また10回ヘニョヘニョしたところで、
今度はツバメに会いました。
「やぁ、こんにちは」
毛虫はにっこりあいさつしました。
「おやおや、毛虫か。食べてやろうか」
ツバメはお腹が空いてなかったので毛虫をからかいました。
「それはダメです。困ります。
ボクはキレイなチョウチョになりたいのです」
毛虫は泣いて頭をふりました。
「それではチョウチョになってから食べてやろう」
ツバメはアハハと笑って飛んでいきました。
毛虫は困り果てました。
毛虫のままだと嫌われる。
チョウチョになったら食べられる。
毛虫はしょんぼりしながらヘニョヘニョと
桜の木まで歩きました。