4へにょりん

桜の枝の上で毛虫はずっと悩んでいました。

毛虫のままではいたくないし、

もうチョウチョにもなりたくなかったのです。

葉っぱも食べないで泣きながら目を閉じていると、

いつの間にかまわりが真っ暗になっていました。

毛虫はサナギになったのです。

これでもうだれにも会わなくてすむぞ、と

毛虫はうれしくなりました。

真っ暗なカラの中で、

ずっとこのままでいさせてください、と

毛虫は何度も何度もおねがいしました。

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