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夫婦スクラップ・アンド・(アン)ビルド
今年12月、ZINEフェス大阪に出展する。ZINEが何かわかっていなくて、ZINEスクールにも申し込んだ。勢いだけはある。
ここ3年くらい、夫婦関係について考え頭を燃やしてきた自負があるから、夫婦の再構築について書くつもりだ。エッセイか、はたまた私小説か。
それなのに、タイトルを決められない。タイトルがないと、文章のイメージが沸かない。(仮でもいいからタイトルがないと書けない性質である!ライターなのに!恥ずかしい!)
「夫婦の再構築」、そのままタイトルにするか?いや、5/6が漢字ってのもなぁ。一方だけを英語にして「夫婦リコンストラクション」。いやいや、「リコン」入ってもうてるやん。何の冗談やねん。
既にある程度組み立てが進んでいるものを、一旦打ち壊して、再度組み立て直すこと。
再構築の意味を調べて、さらに悩む。イッタンウチコワシテ、サイドクミタテル……。たしかにそうなんだけども。そうなんだけども、なんか違うな。
わたしたち夫婦の再構築。イッタンウチコワシテ、サイドクミタテタのか?
ちょうどこんなふうにモヤモヤしていたタイミングで、テレビであれを見た。あれとは、アメリカ同時多発テロ事件、ワールドトレードセンターに飛行機が突っ込んでいく映像のことである。
そうだ。ひとりの人間の心の傷を表現するには大げさで不謹慎だけれども、わたしの眼鏡を通して見た夫婦間の一連の出来事は、関係の緊張であり、爆撃で間違いない。
そして、グラウンド・ゼロ。まさに私の心にも、記念碑が残っている。決定的なことが起きた日付をいまでも覚えているし、これからもその日がくるたびに怒りや憎しみ、悲しみ、疑念が湧き出ると思う。
だから、わたしたちの再構築は、打ち壊して一部は組み立て、一部は(大きな建物を)何も建てなかったと言える。スクラップ・アンド・(アン)ビルドだ。
夫婦スクラップ・アンド・(アン)ビルド。
これは、間違いなくわたしたち夫婦の再構築を表現するにふさわしい言葉なのではないか。ZINEのタイトルは、君に決めた。
ZINE「夫婦スクラップ・アンド・(アン)ビルド」が、緊張を抱える夫婦の爆撃を避けるための避雷針となり、同じく爆撃を受けた夫婦への処方箋となればいい。
そしてこのZINEづくりが、いつかわたしたち夫婦が、アメリカで最も高いワン・ワールド・トレード・センターのような頑強な関係になるための助走になればいい。
以上、タイトルの由来でZINEづくりの所信表明をしてみた。
(note創作大賞もがんばりや!私!)
ひとりの人間の心の傷を同時多発テロに例え、一部の方には不快な思いをさせてしまうかもしれません。申し訳ありません。当時小学生だったわたしも、あの事件のことは本当によく覚えています。同時多発テロで亡くなってしまった約3000人のご冥福を、今でもお祈り申し上げています。
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