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こんな介護職員になってはいけない
介護サービスの運営者として色々な介護職員を見てきた。
そこを踏まえて「こんな介護職員を目指そう」ではなく「こんな介護職員になってはいけない」という、自戒の意味も込めた記事にしようと思う。
早速だが「こんな介護職員になってはいけない」を一気にお伝えする。
こんな介護職員になってはいけない
・他職員もやっている業務なのに「自分だけが大変」とアピールをする
・やたらと医療的なことを言いたがる
・何なら医療従事者と同格のように振る舞う(タメ口など)
・他職員ができることを「自分だけができる」とアピールする
・難しい利用者の対応において「自分の時はうまくいく」とアピールする
・チームワークなのに「自分のおかげでうまくいった」とアピールする
・先輩から教えてもらったことを「自分で勉強して知った」と周囲に教える
・利用者や他職員の話は聞かないわりに、自分の話はずっと話したがる
・感情的になると指示や注意を聞こうとしない
・感情的になると利用者への口調や介助が荒くなる
・・・etc
アピールはほどほどにしよう
ここで「アピールをする」という文言が多いと思われるが、何をアピールしているのかと言えば、それは自分の有能性である。
しかし、周囲からしてみれば他人の有能性なんて興味がないもの。つまり、そんなものをアピールしても意味はないと思ったほうが良い。
ちなみにこの現象は、何も知らなかった・できなかった新人職員が徐々に仕事を覚えるようになってきたあたりで見受けられる。ここで言う新人職員とは年齢は問わない。50代でも60代でもアピールしたい人はたくさんいらっしゃる。
そして、さも自分ひとりの力で成長したかのように、ときには教育係の先輩職員や管理者に対して分かったような口を利く人もいらっしゃる。向上心は結構だが「この利用者さんはこういう傾向があるんですよ」「認知症ケアと言うのはですね・・・」などと語り始めると周囲も苦笑いすることもある。
たまに私が教えたことを、さも私が知らないから仕方なく教えるような口ぶりで語る人もいる。アウトプット目的ならば素直に聞くが、大抵の場合は子心の中で「うん、それは私が教えたことだから知っている!」と思うだけにしている。
自尊心やら自己肯定感を高めたい気持ちは分かるが、アピールするのはほどほどにしよう。
チームであるが対等でない
介護職員の中にはやたら医療的な話をしたがる人がいる。私はこれはコンプレックスの裏返しだと思っている。
それは介護は医療よりも下というネガティブな思考によると推察される。
しかし、いくら介護職員が医療的な話をしようとしても、当然ながら医師や看護師らのほうが専門家であるので、先方が話をしているときは基本的には黙って話を聞くのがベターだ。
特に医師によっては聞いてもいないことを言われると不機嫌になる方もいらっしゃる。あくまで問われたことに対して回答したり、関わる中で何を聞かれるかをピックアップすることで信頼関係を構築することに専念したほうがベターである。
それは介護と医療の関係はチームであって対等ではないからだ。とは言え、どちらが上でどちらが下だという話でもない。医療は医療、対象者の健康維持や治療が専門である。介護は介護、医療の連携のもとに対象者の生活支援をすることが役割だ。
医療的な知識があることは良いことだが、だからと言って無理に対等になる必要はない。介護と言う専門性に特化するのがあり方だ。
分かったふりをしても意味はない
あとはもう、社会人としての心構えであったり人間関係として当たり前の話である。しかし、介護の仕事は在宅や施設というクローズドな環境で第三者の目が介入しにくいことから、このような心構えや当たり前のことが生き届かないことがある。
そのため、ときには「あの介護職員の態度はいかがなものか?」と外部からご指摘を受けることもある。「いい大人だからこれくらい常識的な振る舞いはできるだろう」と思わず、一から教育は必要だと思うこともある。
――― 本記事では「こんな介護職員になってはいけない」はほんの一部である。細かい話をすれば星の数ほどあるので割愛する。
身近にいる介護職員を思い出しても良いし、自身が「こうなってはお終いだな」と気を付けていることがあるだろうか。
私が常に意識しているのは「不自讃毀他戒(ふじさんきたかい)」という仏教の教えだ。自画自賛せず他人を馬鹿にしないという意味だ。言い換えると、分かったような態度をしないということである。
分かったようなことを言ったところで成長しないし魅力もない。常に懐疑的で改善できる自分でありたいと思っている。
ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。