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はじめての電車通勤

今年に入って転職しました。
長年の安定した正社員生活から、全く別分野の非常勤雇用です。
職場が変わり、通勤方法が変わりました。

私の人生、ずっと地方在住です。
小学校は徒歩、中学高校も自転車か路線バス、大学は徒歩圏内に借りたアパートです。アルバイトのために途中から原付、車を持つようになりました。
社会人になってからも車が必須な地方暮らしで、自身も運転は好きな方だから特に不便も不満もなく毎日ハンドルを握る生活でした。
通勤通学で日常的に電車を使う環境は今までなかったのです。

次の職場へも、車で通うつもりでした。
ところが新しい職場は駅チカで駐車場なし。過去に駐車場のない職場に勤めていたときは近くで有料駐車場を借りていたので、今回もそうなるかと思っていました。
「電車通勤なら交通費が支給されます」
面接のときそう聞いて、じゃあ電車で!となりました。

初の定期を買って、初の電車通勤です。
遠出などで電車自体は時々利用してきたものの、毎日のことになるとまた見える風景が変わって新鮮です。
毎日同じ電車に乗る高校生たち。スーツ姿やお勤め風の人たち。親子連れ。旅行中らしく大荷物を持った人たち。

自分がドライバーだと運転中は何の作業もできないけれど、誰かに運転をゆだねた移動中は手が空きます。
何かを書いたりもできると思っていたのは最初だけで、どうもスマホでの長文入力は体質に合わないのか創作や記事作成には向きませんでした。やってもメールやメッセージ、SNS程度。

その代わり、読書はすごく進むようになりました。
常に本を2冊持ち歩きます。一つは小説、一つは読み物。その時の気分で好きな方を読み進めてかなりの積読を消化しています。図書館で本を借りるようにもなりました。
背負うタイプのカバンはいつも重いです。

タタン……タタンタタン……タタン……

冬は寒さでレールが収縮するので、つなぎ目を通るときの電車の音が夏より大きいと、いつか聞いたことがあります。
規則的な音に耳を傾けて、車窓から見える景色を眺めていると、それだけでもあっという間に時間が過ぎていきます。

路線がバレてもいいやと思うほど、美しい浅間山。

共有せずにはいられない

毎日同じだけど毎日違う。
好きで信州に暮らしている身として、こんな光景が日常に繰り返しあることが幸せです。

駅で待つスバル。

濡れた姿も色っぽい

定期券なので途中下車ができるため、通勤路線の途中にある駅に立ち寄る楽しみと、早く帰ってスバルを迎えに行きたい気持ちとのせめぎ合いです。

冬は特に、天候によるダイヤの乱れも発生します。

来ない列車を待つ

定刻通りにならないことも含めて、電車通勤ってゆだねる通勤だなぁと考えたりしています。

地方ほど公共交通機関の維持や継続が難しい現状。その貴重な恩恵にあずかる機会ができて、なんだか特別な嬉しい日々なのです。

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