レストランテック(モバイルオーダー&ペイとは何か)
お疲れ様です。
けいえすです。
今回は、レストランテックと呼ばれるトレンドの一つである、モバイルオーダー&ペイを簡単に解説したいと思います。(店内・店外とありますが、今回は店内でのモバイルオーダー&ペイシステムにフォーカスする)
プロローグ
・呼び鈴を押しても、なかなか店員さんが来てくれない。
・メニュー表がボロボロで見づらい。油でベトベトしている。
・レジが混んでいて、さっさと支払いたいのに順番待ち。
こんな経験一度はありますよね。私も先日、子供の自由研究の付き合いで早朝にファミレスに行く機会がありました。
朝7時だったため、ホールにいる店員さんは一人だけ。朝の通勤ラッシュを避けるために、時差通勤をされているサラリーマンで店内はそれなりに混雑。
一人で捌けるような人数ではなく、どのお客さんも呼び鈴連打で、店員さんもてんてこまいの様子。レジでのお会計するのも、なんだか申し訳ない気持ちで店を後にした。
「あぁ 日本はなんて遅れている国だろう」と2017年に上海にいたときのことを思い出した。中国では3年前に当たり前のように普及していた、モバイルオーダー&ペイシステムが何故日本で全く普及していないのか。それとも自分の知らないところで実は普及しているのか???
モバイルオーダー&ペイシステムとは
モバイルオーダー&ペイシステムとは、店内・店外問わず、お客自身のスマートフォンで、Web上にあるメニューサイトからオーダーをして、決済にも繋がりその場でお支払いまで完結させるシステムのこと。
既にチェーン系居酒屋を中心に、タブレット端末を各席に配置した、メニュー&オーダーシステムは日本でもだいぶ普及してきており、皆様も一度は使ったことがあるのではないでしょうか。(TTO端末→テーブルトップオーダー端末)
モバイルオーダー&ペイシステムとこのTTO端末システム、どこが違うのか。まずはTTO端末システムの欠点3つをあげてみる。
欠点その一
導入コスト。席の数だけタブレット端末を導入する必要があり、イニシャルコストがかさんでしまう。さらに全席へ電源を伸ばす必要がある。
欠点その二
タブレット端末の維持・メンテナンスが面倒
欠点その三
不衛生。このコロナ禍において、誰が触ったかわからない端末画面をポチポチするのには非常に抵抗がある。さらに居酒屋となると、抵抗感は倍増だ。
上記3つの欠点を解決してくれるのが、モバイルオーダー&決済システムだ。株式会社Showcase Gig(ショーケース・ギグ)さんの「SelfU(セルフ)」の紹介動画が非常に分かり易い。
このように、従来の形式やタブレット端末形式の欠点を全てクリアしてくれるのが、モバイルオーダー&ペイシステムだ。
モバイルオーダー&ペイシステムの利点
利点その一
「注文お願いします」が不要になる。そのため、お互いストレスフリーな注文が可能となる。
利点その二
オーダー端末が不要になる。TTO端末だけでなく、店員のオーダーエントリー端末まで不要になる。
利点その三
お会計もその場で済ませられるため、キャッシュハンドリングが不要になる。
利点その四
その結果、従業員数の削減や従業員の仕事をより接客に重点を置くことができる。
またこのような仕組みの概念をOMO(Online Merges with Offline)という。オンラインとオフラインに垣根を設けることなく、一つのマーケットとして施策を打とうとするマーケティング概念である。これもトレンドワードとして覚えておくべき。
中国の例
2017年、私が居た上海では既にどこにでもQRを使った店内モバイルオーダー&ペイサービスはどこのお店にもあった。
やはり既にQRコード決済が主な決済手段として、広く普及していたことが大きな要因であると思われる。私も初めて利用した時にはちゃんと注文できているかどうか、ドキドキしながら使ったことを今でもよく覚えている。
当時のデータが残っていたので簡単にご紹介。
店内でのモバイルオーダー&ペイシステムもさることながら、店外、つまり事前予約オーダーや、サイネージのような大型ディスプレイでのオーダーなど、最近日本でもようやく見かけるようになった形でのオーダリングとペイメントが、中国では3年以上前からスタンダードになっていた。
最近では、AlipayやWeChatPayのミニアプリ内から開くようなサービスも使われている。(ミニアプリ・スーパーアプリについては過去記事ご参照)
日本はコロナ禍において、不可逆的にようやく進んできた。次はレストランテック企業のサービスをいくつかご紹介する。
日本のモバイルオーダー&ペイシステム
株式会社Showcase Gig(ショーケース・ギグ)
「SelfU(セルフ)」
冒頭動画の紹介も載せさせてもらった、株式会社Showcase Gig(ショーケース・ギグ)さんの「SelfU(セルフ)」が、最もこの界隈ではよく聞くサービスだ。
NTTドコモ
「EasyEat」
NTTドコモまでサービスリリースしていたことは知りませんでした。しかし、d払いでそれなりのシェアを持っているので、相性はいいでしょう。相互にシナジーを発揮できるサービスであると思います。
そのほかにもスタートアップ企業を中心に、多くのサービスがリリースされています。
また店外からのオーダリングサービスも普及を見せ始めています。最も、メジャーな企業のサービスとして、スターバックスさんのアプリが普及率という意味では広がっているのではないでしょうか。
けいえすも日頃より活用させてもらっています!
もっと広がりを見せてほしいモバイルオーダー&ペイシステム。ニューノーマルの生活様式の中で、人との接触を極力避けるという意味でも、もっともっと広がってもよいのではないでしょうか。また、従業員不足が叫ばれるサービス業界ですが、こちらの課題に対しても十分に効果が出せると思っています。
今後の成長サービスとして、楽しみです!