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#海外音楽生活
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 0
オークランド芸人、爆誕!!
「頭の中が真っ白になった」「自分の目を疑った」といった驚きを表すフレーズはあまりにも使い古され過ぎていてむしろ余計に陳腐な感じもするが、メルボルンはタラマリン空港で、オークランド行きのジェットスターJQ217便をゲート近くの座席で悠々と待っていた時、電光掲示板にふと目を見やった瞬間の私はまさにそうとしか表現出来ない状態に陥った。
自分の乗るはずの便が掲示板にない。
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 4
バスキング飯!!
どう見ても日本列島というよりは蝶や蛾とかのサナギや幼虫に似ていないだろうか。ニュージーランドの形状の話だ。
北島の形が角のある頭部に見えてしまう。少なくとも、日本列島と比較するには無理があるだろう。
さもなくば、カニのハサミか。南島が腕の部分に該当して、北島がハサミの部分で、ちょうど切っ先が手前の方に湾曲している。カニが威嚇して、こちらに向かって振り上げたハサミに見えないだ
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 5
グッドラック、オークランド芸人
新年を迎え1週間が経った頃、タカプナマーケットへの3度目のトライアルをイマイチな戦績で終え、クィーンズストリートをとぼとぼ歩いていると、サンタ像が解体され運搬されるところに出くわした。
クリスマスが終わっても、年末のカウントダウンが終わっても、そこに立ち続けたサンタ。その悲痛な姿に、誰か奴に休みをやってくれ、あんまりだ、という私の心の叫びが通じたのか。
オセア
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 6
ロトルア芸人の生態 オークランドを離れて早一週間が経過した。
今回のニュージーランド滞在では、一カ所の最長滞在がオークランドの40日間となっていて、その後は街を転々とバスキングしつつ南下していき、最終目的地である南島のクィーンズタウンに到達するという計画である。
外国の地理は地図を確認したりとややこしいと思われるので、その形状を比較対象にするにはあまりにも無理があり過ぎて個人的に好ましくはな
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 7
風の街、ウェリントン
正直な話、私は旅があまり好きではない。自分の置かれている環境が大きく変化することにストレスを感じてしまうのだ。出来ることならば、毎日琵琶湖をぼーっと眺めながら魚釣りに興じていたい。
ところが、私は金太郎飴のようにどこを切っても同じような日常に飽きやすくもある。
何だか言っていることが矛盾しているとお思いだろうが、ややこしい性格であるとご理解していただきたい。
要は飽きな
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 8
ピクトン芸人の一日
「タクシーは普通電話して呼ぶんだよ。」
肌の浅黒い南アジア系のタクシー運転手は、ウェリントンの中心街を抜ける頃に、少し雨で濡れている助手席の私に向かってそう言った。
ホテルを出た時は小雨程度であったが、何とかタクシーをピックアップしようとウェリントン駅まで徒歩で向かっている最中、どんどんと雨脚が強くなっていった。
流れているタクシーの数は少なく、見つけたとしても既に客を
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 9
クイーンズタウン芸人の憂鬱〜前編
雨の日のクイーンズタウン。
この小奇麗で小さなリゾート町は、急峻な山々に覆われたニュージーランド南島の内陸部で、広大な湖のほとりに位置している。
街の中心部から徒歩五分ほどのところ、湖沿いを走る道路を湖と挟む形で居を構えるバックパッカーの食事スペースで、私はコーヒーを片手にこれからの進退について頭を悩ましていた。
思えば、ピクトンを名残惜しくも去り、八時間に
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 10
クイーンズタウン芸人の憂鬱 中編そして、迎えた出発の朝。と言っても昼過ぎの便なので、10時にチェックアウトを済ませるとビリヤード場のソファーに腰掛け時間をつぶした。
時間に余裕を持って、来たときと同じバスの停留所にたどり着き、チェックインを済ませて待っていると、出発予定時刻の15分前にバスが来た。荷物を積み込み、バスに乗り込む。
しかし、待っていても一向に出発する気配がない。何事かと思っている
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 11
クイーンズタウン芸人の憂鬱 後編
頭の中では薄々感じていたが、大きなハズレではないか、クイーンズタウン。
その日の夜にミルフォードサウンドと呼ばれる、フィヨルドの日帰り観光から帰って来た、やや興奮気味のタツさんに話を聞くと、一、二週間ほど前はかなり人が多かったそうだが、それに比べると今は人が信じられないくらいに減っているとのことだった。
また、別のバスカー仲間に話を聞くとニュージーランドの
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 12
クイーンズタウンバスキングデイズ
土曜日の昼過ぎ、クイーンズタウンにいる残りの2週間はバスキングに明け暮れる覚悟を胸に、ザ・モールにて演奏を開始してからほどなくして、私の眼前にふらっとロカが現れた。
オークランドで別れてから一ヶ月ぶりの再会であったが、相も変わらずケラケラ笑っている。
変わったところと言えば、髪の毛がドレッドヘアーになっていて、黄色いアロハシャツを着て、なんだかジャマイカ人みた
ニュージーランド・バスキング・デイズ vol. 13
最終話
クィーンズタウンを去る日の朝は小雨がしとしと降っていた。
長距離バスのドライバーの指示に従い、CDがある程度は捌けた分、幾分かは軽くなったに違いない自分の荷物を積み込む。いつものような緊張感はもはやない。
これまでは長距離バスに乗り込むときは毎度のごとく、私の機材バッグが乗客に許された荷物の重量の上限値を明らかに大幅に上回るので、毎度のように「これは特例だ」と渋々許してもらっていたわ