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アイデアはつくるもの~その2~(前半)
前回の記事では”アイデアはつくるもの”という概念で
「ノックスライド式USBメモリー」の商品企画についてご紹介しました。
その記事はこちら
今回はもうひとつの私自身の体験談として
「聴診音のAI診断支援」という企画を
どのように進めていったのかについてお伝えします。
残念ながら
この企画はソニーは最終的に手を引く形となり
パートナー企業に推進を引き継ぎました。
とはいうものの、アイデアの形が変わりながら企画が進んでいった
よい事例だと思いますのでご紹介します。
◇サービス業での初めての分野にトライした商品企画◇
2016年。
私が所属していたB2B事業部門では
いろいろなセグメントにサービス事業を立ち上げるという
一大プロジェクトが立ち上がりました。
企業、大学、スポーツ、スタジアムなど
いくつかの分野にリーダーがアサインされ
私は医療分野でのサービス事業の立ち上げを任されることに。
医療分野など全くの初めてでしかもサービス事業。
インターネットや書籍で調べようにも
何を調べてよいのかすら分からない状態です。
面白そうではあるけれど、正直困りました。
◇とにかく「まずは進んでいく」◇
さて、何から手を付けるか?
迷っている時間もなく次のように進めていきました。
(1) 医療有識者へのヒアリング
ソニーには医療向けカメラやレコーダー、モニターなどを扱っているメディカル部門が別にあったので
・医療界の課題やソニーの現ビジネス
・医療分野での事業の進め方
・何かできそうなこと
などなど
その部門の有識者にとにかく色々ヒアリングをしてみました。
(2) 映像・音声技術の洗い出し
平行して、技術部門、研究部門に出向き
映像や音声を中心にすぐに使える技術から開発中のものまで
社内の技術や強みを洗い出しを行いました。
(3)アイデア出しブレインストーミング
そして(1)(2)を元に
チームでブレインストーミングを重ねていきました。
ブレインストーミングはまずは質より量です。
とにかく数多く出したアイデアの中から
最終的に現実的そうなもの10個くらいをピックアップ。
話しのキッカケや材料になるようにまとめます。
◇外部とのヒアリングへ◇
さて、ここから外部へのヒアリング。
ここで疑問を持たれたかもしれませんね。
なぜ最初から外部ヒアリングをしないのか。
ケースバイケースではありますが
まったくのゼロベースの状態だとたとえヒアリングしても
相手は何を話してよいのか分からないからです。
また
話が全く関係のない方向にいってしまうのを避けることもできます。
ということで、まずは医療関係者へのヒアリング。
メディカル部門から紹介してもらった
病院、医師、その他医療関係の方々にヒアリングにまわります。
医療界の課題、将来どうなるといいのか
ソニーへの期待などをいろいろ伺います。
そのうえで我々のアイデアを見ていただき
ああでもないこうでもないとディスカッションが始まりました。
ここで重要なことは
いきなり自分たちのアイデアを見せてしまわないことです。
自分たちのアイデアから入ると
そのアイデアの良し悪しの議論になってしまいます。
この段階では自由に話していただき
そこからヒントを見つけにいきます。
20以上ヒアリングしたでしょうか。
ヒアリングしたなかから
ブラッシュアップしたアイデアを3つに絞って行きました。
その中のひとつが
「手術映像の管理・配信システム」でした。
まだまだ長くなりそうです。
今回はここまでで。
次回に続きます。
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