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感情と論理は共存しない

今日は少し
脳の堅苦しい話をします

何かしら感情的になった時
冷静さが難しくパニックになったり

情感溢れ感動してる時
何か複雑な事を考えたりしなかったり

親の子供に対する無償の愛の時
論理的分析が行われなかったり

これらのように
感情と論理ってのは
同時に発起するって事は
ないんじゃないか?
という仮説が立て続けられてきました

共存は難しいとして
どちらかが活動性を高めれば
どちらかが収まる仕組みなのではないか?
とね

これは
脳神経学での
長い長いテーマとしてあるんですね

昨今、
テクノロジーが進み
ある程度
この仮説の輪郭がハッキリとしてきました

結論から言うと
やはり
共感と論理(理屈)は相反抑制の関係性にあるという可能性が高い
です

つまり、
片方の脳部位が活動すれば
片方の部位が抑制されるってことです

筋肉と同じってこと

相反抑制

上腕二頭筋が活動を高めた時に
上腕三頭筋が弛緩する(つまり抑制)

これによってスムーズに
肘関節は屈伸が可能になってます

これが脳卒中などになると
同時に活動したり
同時に抑制するからこそ
肘関節が曲げれない、伸ばせないってなる事になります

身体の構造全体が
やはり
どこかが活動すれば
どここが抑制されるという
SYSTEMに設計されてると言えそうです

交感神経優位になれば副交感神経は抑制
副交感神経優位になれば交感神経抑制
もそうです

 共存は不可能という事

話は脳に戻り
共感と論理を司る脳の部位
同じく
相反抑制の関係性にある

共感に使用される部位

  • TPJ

  • 頭頂葉中部

  • 後帯状回

  • 前頭連合野内側部

論理に使用される部位

  • 上前頭回

  • 下前頭回

  • 前頭連合野背外側部

という構造です

これら
片方が活動を開始すると
片方は抑制します

つまり
感情的になっている際には
論理や理屈という部位が使いにくい

論理や理屈的になってる際には
感情の部位が使いにくい

という事になります

みなさんも生活していて
なんとなくでも
分かると思います

そういうような経験を
したことや
見たこともあると思います

感情と理屈の共存は、難しい

とね

病院勤務をしてると
患者は不安や恐怖という感情で医者に話をしている事が多いものです
身心共に健康な者は病院に来ないので
自然な事ですがね
これは、
上記の感情部位が活動してる状態です

これに対して
医者は論理や理屈で患者に話をすることが大半です
上記の理屈部位が活動してる状態です

なので
往々にして
診察という場所でエラーが発生します

患者は
こっちの目も見ないでパソコンの画面だけ見て大丈夫って言ってきた!!
こっちが真剣に話をしてるのに!
あれ、
ほんまに人の話聞いてるんか!?
とね
そら何かしら身体か精神に不安をもって来てるので当然っちゃ当然

医者は
感情部位を使用していないので
聞いてる聞いてないとか
共感するとかしないとか
目を見る見ないとか
そういう状態ではなく
経過と症状と脳画像なり血液データなり
バイタルサインなりを
冷静に理性で判断してるので
感情は抑制する必要があるんです

例えば
ここで医者が

あぁ、なるほど。
それはそれは!
辛かったですね…
はぁ、大変ですよねぇ…
という感情部位を働かせて対応する事も可能でしょうが
その時は論理と理屈の部位の活動は
諦める必要があるんです

今日紹介した通り
感情と論理は共存できない設計になってます

なので
感情部位を使用するのはリスクが高い

医者の仕事は共感ではなく
患者の状態を的確に把握して
処置をすることです

なので、
やはりどうしても淡々と
冷静に客観的に進める事が多いでしょう

それか
感情部位を使用してる時は
大丈夫と分かってる時でしょう
あまりにもメジャーで分かりやすい疾患の時とかね

ってことで
みなさんもこの脳神経学の視点は
関係ないなんて事はありません

自分の人生を振り返ってみてください

必ず
どっちかが働いたら
どっちかが抑えられた記憶があるはずです

完全に論理モードに入ったら
感情的な意見や視点に嫌悪感がでてくるし

感情モードに入ったら
理屈っぽい意見やらに嫌気がでる

そういう設計になってるってことを
頭の隅に置いといてください

すると
ほんの少しでも
理解が進むと思います

あぁ、この人って今は論理モードなのね
この人は感情モードね

相手がどの部位を活動させて
あなたにコミュニケーションをとってるか
見極めてみてください

意外と面白いと思います

そして
あなたがどっちのタイプが苦手か
なんかも見えてきます

ほとんど感情モードで生きる者もいるし
大半論理モードで過ごす者もいるし
半々くらいで使い分ける者もいるし
場面に合わせて引き出せる者もいます

楽しいですよ
そうやって他人と関わってみるのも

ちなみに僕は僕自身を見て
7割論理モード
3割感情モード
という認識です

普段
感情モードの人と絡む人は
思い切って論理モードの人間と
関わってみてください

論理モードの人とばかり理屈を語る者は
思い切って感情モードの人間と
関わってみてください

人間には
どちらも大切です

どっちかが良い!
なんていう話ではありません








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