B.LEAGUEライジングゼファー福岡を観戦して感じた感動と改善ポイント
こんにちは。
今日は「B.LEAGUEライジングゼファー福岡を観戦して感じた感動と改善ポイント」というテーマでお話したいと思います。
私自身がプロスポーツチームの運営に携わっていることもあり、色々なスポーツの試合に足を運ばせてもらっていたりします。今回は、つい最近観たプロバスケットボールB.LEAGUEのライジングゼファー福岡の試合で感じた面白さと改善ポイントを一ファンとして無責任に書いていこうかと思います。
ここではプレイの戦術やチーム編成、収益モデルなどは一旦置いておいて、試合会場で感じた部分にフォーカスして話します。
まずは、面白い・すごいと思った部分を具体的に。
【とにかくアリーナがカッコイイ】
まだ建てられて数年しか経っていない照葉セキスイハウスアリーナは、福岡市民体育館という公共施設の顔も併せ持ちながら、会場内は完全にエンターテイメントの場所。広く、開けていて、ゴールリングなども含めてチームロゴカバーなので、スポンサーマークが無いのもGood。会場のシートもスマートなブラックで、体育館ではなくアリーナの世界観をしっかり作れている胃印象。
また、建物内には多目的室やキッズルームなど、体育館感のあるスペースもあるものの、ガラス張りにしたりするなどアリーナ全体としてのスタイリッシュ性を保っていると思いました。
【映像や音楽、照明はクオリティ高い】
試合開始40分前から、強烈にライトアップされて完全な非日常感が醸成されていました。また、会場に来ているお客さんを抜くカメラが常時あって最高。NBAのようなKiss Camは無かったものの(そもそも日本では無くて良い派です)、大きく手を振る熱烈なファンをカメラで写すなど、お客さんを喜ばす施策がきちんとありました。
また、ゴールボードが7色に光るなど演出上手。リプレーがあるのもとても良かったです。(リーグが配信用に各試合で付け始めているらしいので、ライジングゼファーだけではないという話も耳にしました。)
【初心者に優しいMC】
MCがプレイごとに誰のファールなどアナウンスしてくれるのはとてもわかりやすい。ビジネスの世界には、リピーター曲線という考え方があり、お客様に最初の3回までいかに足を運んでもらうかが、その後の継続したリピーターに大きく影響するというものがあるので、初心者の方を置いてけぼりにせずに知識の無い方でも楽しめる配慮は素敵で有益だと感じました。
【飲食+グッズのオフィシャルショップがあった】
ライジングバーガーカフェというオフィシャルショップがアリーナ外のショッピングパークにありました。チーム運営に絡めて、会場付近で飲食までやってるのはナイスで、付近のお店よりも単価は高いもののきちんとお客さんが途切れず来ていてすごいと感じました。店内では試合映像流れてたり、選手のサインやユニフォームがあったり、お手拭きがチームカラーの青赤など用意されていたり、細部のこだわりまであってライジングゼファー福岡ワールドに浸ることができました。
【SNS施策良い】
こちらのツイートにもあるように、オンライン(SNS)とオフライン(試合会場)での施策をうまく融合して運用されている印象です。SNSからチームを知った人が会場に、また試合を見に来て始めてチームSNSを知った人がその場でチェック&フォローするような効果的なアプローチは他チームも真似する所が出て来そうです。
一方、もっとこうなれば良いのに、と思った部分も記載します。ちょっとマニアックな視点もありますがご容赦ください。
【巨大スクリーンにこだわりたい】
アリーナ上部にある大型スクリーンですが、四方に薄いプロジェクタースクリーン板がそれぞれ吊るされているという作りで、コートに近い良い席であればあるほど、下から空洞が見えてしまいます。予算の関係もあると思いますが、非日常感の世界観を醸成するために、ここはこだわりたいポイントだと個人的には感じました。
また、大型スクリーンが近くの照明でホワイトアウトしている点ももったいないと感じました。
【入り口動線を増やしたい】
私が行った日は、2Fのエントランスのみ入場可能でしたが、1Fからも入れると良い。
【神は細部に宿る】
予備室や控え室など、メインアリーナ以外のお客さんから見えづらい場所のドアが開いていたり、運営の内側が見えてしまっていました。その際、スタッフ机に座っていたりなど、世界観を壊す光景が垣間見えていたので、細かな部分まで非日常感を演出できるかが継続的な成功の鍵だと感じました。
【選手個人にフォーカスした情報をもっと出してみては?】
これはライジングゼファー福岡だけでなく、多くのB.LEAGUEのチームにも言えることですが、来場してくれたお客さんに向けた選手個々人に対する情報が少なすぎる問題があると思っています。試合前に映像で流したり、MCが紹介するでも良いですが、趣味や出身地、特技でも何でも良いのでお客さんの目に留まるような興味を引くポイントをいくつも仕掛けたいです。
また、費用の関係だと思いますが、チームパンフレットは今回なかったのですがやっぱりあった方が良いと感じました。なくても、QRコードなど提示してHPや特設サイトに誘導するなど代替手法はいくらでもあるかと思います。
【グッズコーナーが盛り上がっていない】
盛り上がってない感が一際強かったのがグッズコーナー。物理的な数・量の少なさもそうですが、印象としては「地方の物産展」的な感覚でした。まずはとにかく、もっと目に見える量・数を増やしたほうが良いですし、Tシャツもおしゃれな感じのモノが無かったり、パーカーやタオルなど種類もっと充実させられると感じます。おそらく予算の関係で難しいのだとは思いますが、この部分は投資すべき分野だとも思います。
他には、「選手の私物当たる1000円くじ」なるものがありましたが、辞めた方が良いでしょう。選手の私物を販売するのは、悪く言えば「売れないアイドルの手法」で、長期で魅力あるブランド形成になりません。選手の私物は売るのではなく、プレゼントにするなどして希少性を毀損しないやり方でチームと選手個人のブランドを高めて行ってみてはいかがでしょうか。
一方、スポンジフィンガーはとても良いグッズだと思い、他チームでも流行りそうだと思いました。
以上、とりとめもない感想でした。改めて記載しますが、アリーナがとてもカッコよくて日常を忘れることができる程にエンタメ性が高くとても面白かったです。今後もより良いリーグ、チームに発展することを応援しています。お読み頂いてありがとうございました!