断食日記①
断食をしてみた。
たった3日間、されど3日間。
休みの日に合わせて、酵素ドリンクや水分を
たっぷり摂りながらの断食。
これまで、胃腸炎の時ぐらいしか1日以上の絶食という経験が無い。
そのため「どんなことになるのだろう」というドキドキ少しと
大部分は飢餓感への恐怖だった。
スタートしてみると、辛かったのははじめの一日のみ。
空腹感のピークを過ぎてみると、そんなに気にならない。
ただ、軽い頭痛が出ているのと、思考がうまく回らない。
頭がぼーっとしている感じで、
普段ならぐるぐると思考が止まらないのに、
思考が続かない。煮詰まらない感じ。
食べ物からのエネルギーを摂らないと、
断食2日目以降は体の中に蓄積されたエネルギーを使い始めるらしい。
貴重なエネルギーを無駄な思考などに使いたくないのかもしれない。
水分をたくさん補給するので、たくさん水分が出る。
固形物を摂らないぺたんこのお腹が愛しく思えてくる。
いつも暴飲暴食してごめんね。
ゆっくりお休みしててね、となでなで。
普段、腸内環境があまりよくなかった私は、
お腹にガスが溜まりやすく、食後お腹がゴロゴロなったり
突然腹痛をおこすことがよくあった。
からっぽのお腹は不快感がなくて快適だ。
2日目の肌は他人から見てわかるぐらいにクリアになり、
悪いものが体から蒸発していっている気がする。
食事の時間がないだけで、なんだか時間の余裕がある。
これで家族の食事の支度がないなら
さらに時間が余るだろう。
そして、とにかく眠たい。
睡魔に勝てず、夜の9時ぐらいに布団に入った。
そして10時間ぐらいぐっすり眠った。
病気のときみたいにいくらでも眠れそうな気がする。
翌朝、まだ軽い頭痛が続いているものの、体は軽い。
足がふわっと浮いているような感じ。
家族の食事をつくっていても、つらくは無いが、
味見をしようとしても
「あ、食べられないんだった」とふと現実を思い出す。
ぼーっとしていると、時々食べ物の味がフラッシュバックする。
お昼にあれ食べたいな〜とか普通に思っているけど、
食べられないんだった、と慌てて思い出す。
そんな感じで、やっぱり食事がないとつまらない。
普段いかに食事を楽しみに生きていたのかを思い知る。
天気がよかったので、近くの山にハイキングに出かけた。
秋晴れの空が、ものすごく綺麗に感じられる。
舌を使っていないかわりに、その他の視覚・聴覚・嗅覚・触覚が
冴えわたっているようだ。
体が軽く、とても自由を感じる。
体は透けて無くなって、「自分という意識」だけが
あるような不思議な感覚だった。
明日は仕事。
大丈夫だろうか。
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