まず大根たまごこんにゃくおでん鍋からしの小山崩れて溶けて
まず大根たまごこんにゃくおでん鍋
からしの小山崩れて溶けて
おでん鍋湯気もうもうとたちのぼる
猫は小首を傾げて見上げ
最近はスーパーで袋詰めになったおでんを買うことが多くなりました。自分で作ろうとすると、意外に用意する食材がたくさん必要で、高くなってしまうし、夫婦二人分には、これに練り物や厚揚げ(意外に美味しい)を足して、それで十分です。
実家のおでんには粒みそタイプのからしがつきものでしたが、今調べてみたら愛媛県特有みたいですね。
おでんに関する句をいくつか…
鍋もっておでん屋までの月明かり 渥美清
古き良き昭和を感じる、なんだかほのぼのとする句です。作者が“寅さん”こと渥美清さんともなれば、なおさら。下駄を履いた寅さんがのんびり夜道を歩く姿が浮かびますね。
おでん屋のあるじに味の出てきたり 小菅暢子
おでん屋のご主人に味が出てくれば、もう美味しいこと間違いなし。おでんを作る人に焦点を当てたところが面白いです。
テレビ愛媛「聴ける俳句」のサイトより、2020年12月の優秀句から2句。
嫁ぐ子の未来明るきおでん鍋
作者:ゆすらご
もう一度嫁ぐ娘とおでん酒
作者:松田夜市
おでん屋さんで、この2組のお客様が同時におでんを食べていたりして…と想像すると、人生味を感じますねぇ