男性へのアンコンシャスバイアスを探る|男性権力の神話 ワレン・ファレル (著)|#塚本本棚
まぁ確かに。僕らは早く死ぬし、女性の2倍(アメリカではそれ以上)自殺する。女性の何倍も何故か犯罪を犯すし、稼がなければという思いから自由なキャリアを選ぶ余裕はないのかもしれない。
10代の頃はそんな差は無いのにね。
男性へのアンコンシャスバイアスはあまり語られることがないので、どちらがずるいとかの対立軸ではなく、なるほどそうならどうしようという議論のきっかけを得るための本かなと思う。
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今日は「男性権力の神話( https://amzn.to/421RmoN )」 ワレン・ファレル (著) #塚本本棚
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【紹介文】
男性への性差別の実態を明らかにした、全米30万部のベストセラー。
アメリカを代表する〈男性学〉研究者が、男性も社会の中で差別されているという事実を、様々な具体例やデータによって提示した〈男性研究〉の基本書。世界的なベストセラーとなり、『ワシントン・ポスト』紙において、「新鮮な観点から実世界を見ることを私たちに強いる」と評された。
「生きづらい男性が増え、『男は強い』という考え方が残り続けている日本社会でこそ、この本は必要」――山田昌弘氏(中央大学教授・家族社会学)推薦!
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【書評】
アメリカのデータなので、そのまま日本に当てはまるわけではないし、原本は1993年に書かれた本なので、アメリカでも本書の内容にずれは出てきているだろうことは想像できる。しかし、確かに男性の方が短命で、よく自殺する。稼げ、強く有れ、屁理屈やわがままを言うなという圧力は残っている割に、いまいち焦点に上がる事はない。
だからと言って男女で権利の取り合いをするのでもなく、なるほどそういう側面もあるな、じゃあどうすればお互い生きやすいだろうかと考えていけるようになればいいなと思う。
僕の周りは共働きが多く、男女の賃金格差もあまりない。変化する現代で、性別によるストレスが少しでも少なくなればいいなと思うし、そういえば男性も差別されていることはあると考えるきっかけに本書はなるだろう。
売れないから出版されないのかもしれないが、現代の日本ではどうなのかという本を読んでみたいなと思う。
【本を読んで考えたこと・メモ】
・男性は女性よりも7年早く死ぬが、1920年代は1年しかギャップがなかった
・10代の時は違いはほとんどないが、働きに出る20代になると男性の方が倍自殺する
・自殺者の男女比はアメリカではさらに性差があり、20代前半の時点でおよそ6倍
・暴力被害の被害者も女性より男性の方が多い。日本でも無敵の人化しているのは男性
・全体的に、女性はほとんどあらゆる消費者のカテゴリーにおいて大きな割合で、消費を管理している
・レストランでは男性が多くの場合、女性が男性の代金を支払う回数の役10倍、女性の為に代金を支払う
・女性同士の場合、どちらかお金を持っている方が払うというようなことは起こらない。つまりここには性差がある
・男性はどんな場面でも支払い義務が生じる可能性がある事から、望むキャリアより”賃金が高いキャリア”を選ばなければならないというバイアスが働く
・男が働き、女が家庭を守るという形では、男は人生の大部分を会社で上司の監視下に置かれるが、女は家庭で誰かの監視下に置かれているわけではない
・男性は無意識的にも”賃金が支払われないボディーガード”の役割を押し付けられる
・男性は女性よりもホームレスになり、20倍も多く刑務所に入れられる
・女性は結婚したら、フルタイムか時短勤務か専業主婦かの選択があるが、男性はフルタイム一択である
・子供が生まれた時、男性が”より稼がなければならないプレッシャー”について主張できる場所はない
・子供が生まれた時、男性が専業主夫として育児に専念しても”専業主夫のパイオニア”となって脚光を浴びる事は無いし、専業主夫になると宣言した時にそのような男性と結婚したがる女性はほとんどいない