令和6年読書の記録 東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』
旅のお供はやっぱり東野圭吾です。
「最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の"現場検証"の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。」
↑裏表紙の紹介文引用
加賀恭一郎シリーズの第何作目か忘れました。東野圭吾は毎度毎度読者に何かしらの挑戦状を叩きつけてきますよね。
私はごくごくオーソドックスな推理小説を求めているものですから、時に私のニーズと東野圭吾の叩きつけてきた挑戦状がうまくハマらないときもあるのですが、それはそれで面白いのがこの方の凄まじいところです。
紹介文の最後に究極の「推理」小説とわざわざ「推理」にカギカッコが付いているのが何故なのか、読んでみたらわかります。たぶんめちゃくちゃ有名な話なのでここに書いたところでネタバレにすらならないのではないかとも思うのですが、私のように予備知識なく今から読み始める方もおられると思うので、書くのはやめておきます。
最愛の妹が殺害された現場で兄の康正が他殺の証拠になりそうなものを片っ端から回収していき、警察の捜査が行き詰まるようにしているのがどうしてなのか最初わからなかったんですが、自らの手で真犯人を突き止めて復讐をするため、警察が真相にたどり着かないようにしていたというわけで、そんなことある?と思うんですけど、多少無茶な設定でも読ませるんです。すごいよこの人。
最後の最後まで読み終えたときにカギカッコ付きの「推理」の意味はわかるのですが、その意味がわかったところで、私みたいなライトな読者はもう一回読み返そうとはならないんですよね。
新幹線の車内で読むのには東野圭吾くらいがちょうどええわ、などと思っている私のようななめた読者を粛正する意図があるのではないかとさえ思ってしまいましたが、近頃は便利な時代になりまして、ネットで検索したらすぐに謎にたどり着けてしまうんですよね。
東野圭吾ならそんなネット社会の味気なささえも題材にして旅の途中に読むのにちょうどいい物語を作ってくれるかもしれません。
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趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。この趣味について綴った私の著書『1人目の客』や1人目の客Tシャツ、京都情報発信ZINE「京都のき」はウェブショップ「暇書房」にてお買い求めいただけます。
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