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令和6年読書の記録『みんなで読む源氏物語』

 NHKの大河ドラマ『光る君へ』がおもしろすぎて、録画したのを2回見てしまったわけなんですが、(2回目は登場人物の相関図を書きながらやったのでたぶん2時間くらいかかった)そうなってくると俄然、紫式部ならびに源氏物語、さらには平安時代について興味が湧いてくるもので。
 ありがたいことに近頃は書店に行けば、関連書籍がずらり並んでおりますゆえ、そのなかからいちばん読みやすくて面白そうなやつを選んで購入。読んでみたら予想通りに面白かったから、俺の審美眼というのか千里眼というのか選球眼というのか、なんにせよ「見る目」はなかなかのものではないかえ、とほくそ笑んでおるところでございます。

私はこれで源氏物語への扉を開きました



 まず、簡単に源氏物語ってどんな話やねん?とか、紫式部の生きた時代ってどんな時代やってん?という概要があり、長編でしかも古文ゆえ、挫折しがちな源氏物語を楽しむためのコツが書いてあったり。
 古典に限らず、文学全般、あるいはエンタメ全般に対して俺という人間は、変に「正解」を求めるがゆえ、本来の「面白み」に到達できないというようなところがある気がするのですが、あらゆる作品というのは、作者の手元から離れたら、もはや、誰のものでもなく、たまたま手にした俺がどんな解釈をしようが勝手であり、そこに「正解」もくそもないのである。
 とはいえ、源氏物語や紫式部に関していえば、時代背景や人間関係などについて、知っているのといないのとでは、たどり着ける楽しみ方の「解像度」に大きな差が出てしまうわけでして、つまり、視界がぼやけてよく見えない世界を楽しもうとしても、限界があり、それならちゃんと眼鏡を装着したうえで見れば、「あ、そういうことやったんか」という気づきがあるものでして、この本は、まさに源氏物語の世界を知るうえで、俺にとっての眼鏡になったというわけです。
 だいぶ面白い眼鏡なんですけど、これを読むことでもっともっと源氏物語の世界に浸りたくなったので、その点、実に厄介な眼鏡であるともいえる。今年は俺にとって、源氏物語元年になりそうです。

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