【読書ノート&今後の案内】『プルースト 読書の喜び』(ちくま学芸文庫)保苅瑞穂 著 part1 冒頭
先日、「プルーストの入門書/解説書を紹介する」記事で『プルースト 読書の喜び』を取り上げました。
今回からこの本を詳しく読んでいこうと思います。読み切りではなく、何回かに分けた連載のようなものになります(回数は未定)。
内容はプルーストの引用をしつつ、読書の魅力について語っているエッセイです。
それでは読んでいきましょう。
1.冒頭
最初に、著者が子ども時代、学校を休んでいたときの原初的読書体験について書かれています。物語の内容は覚えていないそうですが、初めて本に夢中になった体験として現在でも記憶に残っているようです。その後色々な娯楽が生まれても、その時の興奮に勝るものは一つもなかったとのこと。
続いて引用。
確かに、読書に夢中になると言うと、まわりの世界はそっちのけで本の世界に没入している印象があります。けれども、それはあくまで表層意識での話。深層意識ではまわりの世界を五感で感じており、それが無意識に保存され、ふとした瞬間、たとえば「マドレーヌ体験」のようなきっかけで蘇ることになるのでしょう。
実は『失われた時を求めて』本編にも同様に、子ども時代の読書体験について書かれています。
第一部「コンブレー」では、「私」が鐘の音を忘れるほど読書に夢中になっていた描写があります。
2.雨上がりの森(第1回)
パリの仕事部屋で学生時代のフランス留学を思い出した筆者は、過ぎ去った時間が一度に逆流するように感じて目まいを覚えます。
そしてプルーストの小説に新鮮な驚きを感じたことを述べ、次のように語ります。
「文学」と聞くとどうしても「読み解かなければ」と構えてしまったり、「読書」と聞くと難しいものだと感じてしまうことがあるかもしれません。
しかし、大事なことは良き言葉、良き物語との出会いであり、読書はそのための手段でしかない。だとすれば、知性よりも感受性の方が、読書においては重要だとも言えます。わからないことを無理に理解する必要もなく、ただ感じるままに読めばいい。プルーストの作品はまさにそのような姿勢で臨んだ方が読みやすくなると思います。
もちろん、解説書や考察記事が役に立つこともあるでしょう。けれども、まずは自分で本文を読んでみて、感じたことをありのままに、無意識の領域に保存しておきましょう。最初は上手く表現できなくても良いです。時間が経って内容が整理されたら、文章にしてまとめてみると良いでしょう。
そうすれば、自分にとってプルーストを読むとはどういう意義があるのか、ということが見えてくると思います。
3.おわりに(今後の案内)
というわけで、第1回『プルースト 読書の喜び』の読書記録ノートでした。今後も少しずつ読んでいきましょう。
次回も「雨上がりの森」を読む予定です。
さて、今後の投稿日時についてです。
これまでは日時もテーマもバラバラでしたが、なるべく統一してわかりやすくした方が良いだろう、と私は最近考えておりました。
まずは時間帯。私は朝が早い(3:30起き。豪雪の日は3:00前に起きて雪かきすることも)ため、朝記事をまとめ、早朝更新する日もこれまで多かったです。
しかし、この時間帯は寝ている人の方が多いでしょう。そのため、夜7:00~9:00くらいの投稿にしようかなと考えています(自明ではありますが、朝が早いので夜も早いです。9:00には寝ています)。
予約投稿ができないのが面倒ですが、下書きだけまとめれば後はタグをつけて投稿するだけなので、何とかなるでしょう。
時間帯を決めた方が読みに来やすいと思います。
次にテーマと日付。
当面は「読書(本)」と「ゲーム」の2本立てで記事を更新する予定です。何曜日に何を投稿するかはネタがどれだけまとまるかにもよるので、一概には決定できませんが、なるべくわかりやすくした方が良いでしょう。
となると、考えられるのが、
・平日(月~金。※祝日でも平日扱い)を
「読書」
・休日(土日 ※祝日は含まない)を
「ゲーム」
にするという案です。
ただ、読書はともかくゲームの方はプレイ済みのゲームが切れた時点でネタがなくなり、記事の更新が止まる恐れがあるんですよね・・・(まだ先の話ですが)。
一応積みゲーも多少ありますし、「プレイ記録(日記)」という形で記事を更新することもできるので、続けようと思えば続けることは可能だと思われます。まだ未定ですが・・。
まあいずれにせよ、現状の気まぐれ投稿(テーマも日時も)をわかりやすく変更したいですね。
確定したらもう一度報告します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回もお楽しみに!