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治らない消化不良のメカニズムを知る
お疲れ様です!じーんです。
今回は消化不良とは?を深ぼっていきます!
消化不良とは、食べ物が正常に消化されず、胃や腸に不快感や痛みを引き起こす状態を指します。
・食事後に感じる胃の重さ
・膨満感、ゲップ、胸やけ、吐き気
などが代表的な症状です。
消化不良は、日常的な不調として軽視されがちですが、思わぬトラブルを引き起こしたり、代謝を低下させる可能性もあります。
消化の流れ
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消化のプロセスは、口から始まり、胃、小腸、大腸へと続きます。口では、唾液によって一部の炭水化物が分解され、胃では強力な胃酸と消化酵素がタンパク質を分解します。小腸では、さらに消化酵素が働き、炭水化物、タンパク質、脂質が吸収されやすい形に分解されます。大腸では、水分が吸収され、食物繊維などが発酵されて便が形成されます。
つまり、消化をうまくするにはPFCバランスが大事ということ。
下記が根本改善の解説をしているnoteです。
消化不良はどこで起きる?
消化不良は、この一連の消化プロセスのどこかで問題が生じた結果です。
具体的には
・胃酸の分泌不足や過剰
・消化酵素の不足
・腸内細菌のバランスの乱れ
・消化器官の運動障害
などが挙げられます。
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たとえば、胃酸の分泌が不足すると、タンパク質の分解が不十分になり、胃に長時間食べ物が滞留するため、膨満感や胃もたれが起こりやすくなります。
その他にも上の図だと、胆汁酸不足により未消化物が増えることもありますよね。
やっぱりストレスも原因
ストレスや不規則な生活リズムも消化不良の原因となります。
ストレスが交感神経を過剰に刺激
→消化器系の働きが抑制される
→消化不良を引き起こしやすくなる
消化不良は、単なる食べ過ぎや不規則な食事時間が原因だけではなく、これらの身体的、心理的要因が複合的に絡み合うことで生じるのです。
健康とはマインド・栄養・運動など一つずつ紐解いていくイメージ。
消化不良の原因
身体的要因・生活習慣の影響がある。
消化不良の原因は多岐にわたりますが、大きく分けて身体的要因と生活習慣の影響に分類できます。これらの要因が複雑に絡み合うことで、消化器系の機能が正常に働かず、結果として消化不良が生じます。原因の特定は難しいですが、見極めてアプローチするためにも最低限の情報は抑えておきましょう。
身体的要因
胃酸の分泌異常
胃酸は食物の分解に重要な役割を果たしますが、その分泌量が多すぎたり少なすぎたりすると、消化不良を引き起こします。胃酸過多の場合、胃の粘膜が刺激されやすくなり、胃もたれや胸やけを引き起こします。一方、胃酸が不足すると、タンパク質の消化が不十分になり、胃に食物が滞留して膨満感を感じやすくなります。
消化酵素の不足
食物を分解するために必要な消化酵素が不足すると、食べ物が十分に消化されず、消化不良を招きます。膵臓から分泌される酵素が不足する「膵外分泌不全」や、乳糖を分解する酵素が不足する「乳糖不耐症」などが典型例です。ちなみに、乳糖不耐症と腸内環境の悪化の区別が難しいことがあります。腸内環境の改善で飲めるようになる方もいます。
腸内細菌のバランスの乱れ
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腸内細菌は抗生物質の使用や不適切な食生活によってバランスが崩れると、消化不良が発生しやすくなります。特に、腸内の悪玉菌が増加すると、腸内環境が悪化し、ガスや腹部膨満感を引き起こします。
消化器官の運動障害
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胃や腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が低下すると、食べ物が消化器官内を適切に移動せず、消化不良を引き起こします。これは、神経系の障害や自律神経の乱れによって引き起こされることが多いです。自律神経は栄養アプローチから十分に改善できます。
生活習慣の影響
食事の不規則性
食事のタイミングや量が不規則だと、消化器系に過度な負担がかかり、消化不良のリスクが高まります。よくあるパターンは1日2食で夜ドカ食いとかですね。これだと膨満感は起きるし、血糖値の乱高下も起きます。消化に自信がない人は分食を勧めます。
→1回の量が多い=血糖値と消化に影響を与える
ストレス
ストレスは交感神経を刺激し、消化器系の活動を抑制します。その結果、消化酵素の分泌が減少し、蠕動運動が鈍くなり、消化不良が生じます。また、ストレスによって食欲が減退することもあれば、逆に過食に走ることもあり、どちらも消化器系に悪影響を及ぼします。
→ストレス過多だと消化不良を起こす
運動不足
適度な運動は消化器系の機能を促進しますが、運動不足だと腸の蠕動運動が低下し、便秘や消化不良が発生しやすくなります。逆に過度の運動もストレスを引き起こし、消化器系に負担をかける場合があります。
→栄養が整っている前提で、運動をいれるとよいですね。
食事内容の選び方
高脂肪食や辛すぎるもの、アルコールやカフェインの過剰摂取は、胃腸に刺激を与え、消化不良を引き起こします。また、食物繊維の不足は便秘の原因となり、腹部膨満感やガスの原因になります。
→合う合わないは個人差がありますが、高脂質、蛋白食はメリットが少ない。アルコールはストレス緩和にはいいけど、ダイエットにおいてメリットは一つもないです笑
消化不良の種類とその特徴
消化不良には、いくつかの異なる種類があり、それぞれ異なる原因や症状を伴います。
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胃もたれ(胃部不快感)
胃もたれは、食事後に胃の中で食物が消化されずに滞留することにより生じる症状です。胃が重く感じたり、満腹感が続いたりすることが特徴です。この状態は、胃酸の分泌不足や胃の運動機能の低下によって引き起こされます。特に高脂肪食や大量の食事が原因となりやすいです。
腹部膨満感
腹部膨満感は、腸内にガスが溜まることでお腹が張ったように感じる状態です。食事中の空気の飲み込みや、消化不良による発酵ガスの産生が原因となります。腸内細菌のバランスが乱れている場合や、過敏性腸症候群(IBS)の患者によく見られます。
便秘
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便秘は、排便が困難または不定期になる状態を指します。食物繊維の不足や水分摂取の不足、運動不足が主な原因です。便秘になると、腸内での食物の滞留が長くなり、消化不良がさらに悪化することがあります。
下痢
下痢は、腸の蠕動運動が過剰に活発になることで、食物が十分に消化吸収される前に排出される状態です。感染症、食中毒、アレルギー、ストレスなどが原因となりやすいです。下痢が続くと、体に必要な栄養素が十分に吸収されず、栄養失調に陥るリスクがあります。
酸逆流(GERD)
酸逆流(胃食道逆流症、GERD)は、胃酸が食道に逆流し、胸やけや口内の酸味を引き起こす状態です。食道下部の括約筋が適切に機能しないことが原因であり、肥満や妊娠、喫煙、アルコール摂取などがリスク要因とされています。
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群(IBS)は、ストレスや食生活の乱れが原因で腸の運動機能が異常になることによって生じる症状です。腹痛や腹部膨満感、便秘と下痢が交互に起こることが特徴です。IBSは消化不良を引き起こしやすく、日常生活に大きな影響を与えることがあります。
消化不良に対する対策方法
食事の見直し
ゆっくり食べる:食事を急いで食べると、空気を飲み込みやすくなり、腹部膨満感の原因になります。ゆっくりとよく噛んで食べることで、消化をしやすくしていきます。
食事のバランスを取る: 高脂肪食や高蛋白食は消化を遅らせることがあるため、食事のバランスを整えること。特に、野菜や果物、全粒穀物を取り入れ、食物繊維を十分に摂取することが大切です。未消化になりやすい人は食物繊維の量に注意。
食べ過ぎを避ける: 大量の食事は胃に負担をかけ、消化不良を引き起こします。適量を心がけ、分食をしてあげると消化しやすくなる可能性もあります。
ストレス管理
ストレスは過敏性腸症候群(IBS)や酸逆流(GERD)の症状を悪化させる可能性があります。ストレスマネジメントをすることが大事。
マインドフルネス: ヨガ、瞑想、深呼吸などのリラクゼーション技法を取り入れることで、ストレスを軽減し、消化器系の負担を軽くすることができます。
適度な運動: 運動は、ストレスを軽減し、腸の動きを活発にする効果があります。特にウォーキングやストレッチなど、負担の少ない運動が推奨されます。なれてきたら筋トレしてあげましょう。
水分補給
水分不足は便秘や胃もたれを引き起こす原因となることがあります。「適度」消化を促進し、腸内環境を整えることができます。
水をこまめに摂取: 食事中や食後に水を飲むことで、消化を助け、胃酸の過剰分泌を抑える効果があります。また、朝起きたらまず一杯の水を飲む習慣をつけると、腸の活動が活発になります。
ただ、水をがぶ飲みしすぎるのはマイナスに作用するので、200ml程度に抑えておくといいかもしれません。こちらも個人差があるので、大量に飲むのは控えておくと良いですね。
消化酵素やプロバイオティクスの摂取
消化酵素の不足や腸内細菌のバランスが崩れると、消化不良が起こりやすくなります。どうしても改善が見込めないときは、消化酵素やプロバイオティクスを使うことで消化機能をサポートできます。
消化酵素サプリ: 脂質やタンパク質の消化が難しい場合、消化酵素サプリメントを摂取することで消化を助けることができます。
発酵食品: ヨーグルトやキムチ、納豆などの発酵食品を摂取することで、腸内細菌のバランスを整え、消化を促進します。
おすすめされているものは下記2つになります。副作用も少ないので使いやすいです。
プロバイオティクスのサプリメントもありますが、指導を受けに来る方の過半数が食事のみでも改善しています。
医療機関への相談
消化不良が長期間続く場合や、自己対策で改善しない場合は、医療機関に相談することが重要です。特に、食後に胸やけが続く、体重が急激に減少する、血便が出るなどの症状がある場合は、医師の診察を推奨しています。臓器の状態は見れないので、栄養療法を試す前に診察を受けてからがいいかもしれませんね。
消化不良を予防・改善するための具体的な食材
基本は定食を意識して欲しいです。他のnoteでも解説しています。どの食材も合う合わないがあります。試してみて症状が出るなら無理に摂るのはやめましょう。
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生姜
生姜は古くから消化を助ける効果があるとされ、特に胃の不快感や吐き気を軽減する作用があります。生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールという成分が、胃の働きを活発にし、消化を促進します。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれるプロバイオティクス(乳酸菌)は、腸内の善玉菌を増やし、消化を促進します。特に過敏性腸症候群(IBS)の症状を緩和する効果があるとされています。
レモン
レモンは、胃酸の分泌を促進し、食物の消化を助ける効果があります。食前にレモン水を飲むこともいいですね。
パパイヤ
パパイヤには、パパインという消化酵素が豊富に含まれており、特にタンパク質の消化を助けます。生のパパイヤをサラダに加えたり、スムージーに入れるのもいいですが、手に入りにくそうです。
ミント
ミントには、胃の働きを整え、ガスを減らす効果があります。また、ミントティーを飲むことで、胃腸の痙攣を抑え、リラックス効果も期待できます。
大麦
大麦は食物繊維が豊富で、特に水溶性食物繊維であるβ-グルカンが腸内環境を整えます。便秘を防ぎ、腸内の健康を維持するために効果的です。しかし、腸内環境が悪化している人にはマイナスに作用するかもしれません。
クミン
クミンには、消化を促進し、胃腸のガスを排出する効果があります。カレーなどの料理にスパイスとして取り入れることで、消化不良の予防に役立ちます。
カモミール
カモミールティーは、胃の不快感や炎症を軽減し、消化を助ける効果があります。特にストレスによる胃の不調を緩和するために、就寝前に飲むのもいいですね。
その他、お酢、大根、梅などもいいですね。場合によってはEAAやMCTオイルも使えますが、理論を知ってから試す必要があります。
まとめ
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消化不良は、食べ物がうまく消化されず、胃や腸に不快感や痛みを引き起こす状態です。原因はさまざまで、食生活や生活習慣、さらにはストレスなどが関係しています。全てのバランスを整える必要があるので根気がいる改善アプローチが必要です。
消化不良
消化不良は、消化プロセスのどこかで問題が生じ、食べ物がうまく消化されない状態です。
• 胃の重さ・膨満感
• 胸やけやゲップ
• 吐き気や腹痛
• 便秘や下痢
消化不良の原因
胃酸分泌の異常
• 胃酸が過剰に分泌されると、胸やけや胃もたれの原因となります。
• 胃酸が不足すると、特にタンパク質が十分に消化されず、胃に食べ物が残ってしまいます。
消化酵素の不足
• 消化酵素が不足すると、炭水化物やタンパク質、脂質の消化が不十分になり、消化不良が発生します。
腸内細菌のバランスの乱れ
• 悪玉菌が増えると、ガスや腹部膨満感の原因となります。
• 善玉菌を増やすことが腸内環境の改善に繋がります。
ストレス
• ストレスが交感神経を刺激し、消化器官の働きが低下。消化不良が起こりやすくなります。
消化不良の改善策
バランスの取れた食事
• 高脂肪食を控え、野菜や果物、全粒穀物を多く摂取することが重要です。
• 適量の食事を心がけ、分食もありです。
ストレス管理
• ヨガや瞑想、深呼吸などで副交感神経を活性化させましょう
適度な運動
• 軽い運動(ウォーキング、ストレッチ)は、腸の動きを活発にし、消化不良を防ぎます。
以上です!
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