17.エチオピアでバドミントンをする~②道具編
こんにちは!山田廣輝です。
前回はエチオピアの練習環境を紹介しました。
日本のとても整った環境からは、想像もつかない環境でバドミントンをプレーしているエチオピアの子供たち。その道具はどんなものを使っているのでしょうか。
もちろん、バドミントン用のラケットは使っていますが、実際に見ていきましょう!
◆そもそもエチオピアでバドミントンラケット買えるのか??
結論、買えます!ただ、だいぶお粗末なものであるものの購入することはできます。そして現地の人々からすると非常に高価です。
僕がいた時の物価で、ラケットは現地通貨で700~1500ブル(1ブル=約5円)日本円で約3500円~7500円位です。そしてなじみのあるメーカーのデザインですが、すべてフェイクです。
ちなみに、エチオピアの学校の先生の初任給は約1500~2000ブル(僕の同僚の話)と言われています。そのため、偽物と言えど、かなり高額で取引されていることがわかります。
ラケットを買うにもお金がかかる、つまり、まだ経済的に貧しいと言われているアフリカの国では、バドミントンの道具を揃えてプレーすること自体難しいのです。マイラケットを当たり前のように所有してプレーしている日本とはとても大きな違いです。
◆ラケットの整備はどうするのか??
ガットが切れたら張り直す、これが一般的ですね。
ただエチオピアの場合はそうもいきません。ガットが切れても、本当に使えなくなるまで使い続ける。これがエチオピアです。
器用な人は、使えなくなったラケットからガットを抜き取って、ガットを切ったところだけ付け加えて使う人もいます。体育で使うラケットのような感じです。
エチオピアでバドミントンのガット張り機なんて見たことないです。(テニスはあるみたい)
僕は日本からガット張り機をエチオピアに持っていきましたが、入国の際に税関で止められ、没収されました。。。見たことなかったようで、結局国に入れるために5000円位追加で払いました。どれほどバドミントンをやるのが大変な国なのかとびくびく入国したのが懐かしいです。
◆シャトルは何を使うのか??
バドミントンのシャトルは、ビニールシャトルが一般的に使われています。水鳥のシャトルは国際大会でのみエチオピアでは使用されます。
シャトルもラケット同様に買えます!
ただシャトルもそこそこお値段がかかります。1筒約350~500ブル、日本円で2500円当たり。ボール1個で済むサッカーとはえらい違いです。
日本でもお金がかかるスポーツですが、エチオピアだと尚更です。
◆シューズってあるの??
バドミントン専用ではないにしろ、靴はもちろんあります。
ただ、あえて裸足の選手が多いです
それはなぜか、何か思いつくことありますか??
正解は「靴だと滑るから」です.
必ずしもバドミントンが行われる環境が体育館ではなく、ホールなどを使ってやるので、普通の靴なら滑ってしまうようです。だったら裸足の方がましだと裸足になる選手がとても多いです。外のコンクリートでやっている時も裸足の選手がいるくらいです。
◆みんな好きバドミントン
ラケットはシェア、使うシャトルはぼろぼろのビニールシャトル。明らかにバドミントンをやる環境としてまだまだ環境整備が必要なエチオピアです。
それでもバドミントン楽しいかと聞くと、アオ!(アムハラ語でyes!)と答える子供が多いです。友達の見てたらやりたくなって、やってみたらバドミントンが面白くなった!という子供が多いです。
道具や環境に差がありつつも、バドミントンを楽しむ心は世界共通。バドミントンでも世界は広げられる、そんな体験をしたところです。
様々な環境があれど、楽しんで競技をしている人がいることを、少しでも知るきっかけになってもらえたら幸いです。
ではまた!