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素人が書いた小説

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#超短編小説

素人が掌編小説を書いてみる「帰ってきたよ!」

素人が掌編小説を書いてみる「帰ってきたよ!」

突然ですが私、生き返りました。不運にも結婚直後、私は夫と共に交通事故に巻き込まれ、夫は軽傷で済んだものの私は不運にも、帰らぬ人となってしまったのです。しかし事故から少し経ってから私は甦り、信じてもらえないかもしれませんが今や空も自由に飛べるようになりました。幽霊かと思うかもしれませんが、壁や障害物を通り抜ける事は出来ませんし、黒い長髪でもなく、当然白いワンピースも着てません。何故かやたらとお腹が空

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素人が掌編小説を書いてみる「伸びない木」

素人が掌編小説を書いてみる「伸びない木」

私、中山和樹はもうすぐ米寿を迎える男だ。妻に先立たれた私は、今一人縁側に座り、趣味であるラジオを聴きながら、庭のある場所を凝視していた。傍から見れば、私の視線の先にあるものは草さえ生えていないただの土であり、愛する者を亡くした、後は死を待つのみの枯れた男が魂さえ抜けた状態で佇んでいるようにしか見えないだろう。しかし、それにも理由がある。

私が若い頃、つまり半世紀以上前のこと。夜の屋台で管を巻いて

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素人が掌編小説を書いてみる「戻ってきた愛車」

素人が掌編小説を書いてみる「戻ってきた愛車」

今、僕の視線は窓の外、更に言えばアパートの駐車場を向いている。色とりどりに並べられた車が並ぶ中、ぽっかり空いた駐車スペース。そこには僕の車が停まっていた。数日前まで。

その車は、生産されてからもうすぐ30年が経とうとしている、国産のスポーツカー。車に興味を持ち始めた子供の頃からの憧れの車種で、僕はその車種のミニカーを買い、プラモデルを組み立て、ラジコンを走らせ、レースゲーム内で運転し、部屋にはポ

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素人が短編ホラー小説を書いてみる「マネキン」

素人が短編ホラー小説を書いてみる「マネキン」

何十もの視線を常に浴びる人間の気持ちが分かるだろうか。別に僕は歌手やモデルといった華やかな世界の人間でも、誰もが名前を知っている著名人というわけではなく、ただの収集家、かっこよく言えばコレクターだ。それもマネキンの。マネキンのコレクターなら、もしかするとそこそこ居るのかもしれないが、僕はちょっと限定的、つまりマネキンの頭のみのコレクターで、それらを部屋の棚に幾つも飾っているわけだ。どうせ人に理解さ

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素人が短編小説を書いてみる・「俺は世界一有名」

素人が短編小説を書いてみる・「俺は世界一有名」

タイトルの通り、俺は世界一有名な存在だ。余程ニュースや情報に疎い土地やコミュニティに住人数人の離れ狐島とかを除けば、俺の名前を知らないヤツはいないだろう。下積み時代こそ割と長かったかもしれないが、やっとここ最近になって大ブレイク、気付けば老若男女が俺の事を話題にし、その浸透力や瞬間風速度は各国の首相や大統領、政治家、ハリウッドスターやセレブ、歌手といった連中の行動や発言、大規模な事件や事故にスキャ

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素人が短編小説を書いてみる「 花をくれた子。」

素人が短編小説を書いてみる「 花をくれた子。」

中学生の頃を振り返ると、悪い事も有ったけど、おおむね幸せだったと思う。異性に興味を持つようになったのもこの頃で、最後に甘酸っぱい想い出が訪れた。最後というのはつまり卒業式とその前日。卒業式前日の淡い夕暮れが差し込む玄関、そこに位置する下駄箱をいつも通り覗くと3年間常に女っ気もなく殺風景なシチュエーションを保ち続けた下駄箱の中に、ギャップを感じるポップでかわいらしい封筒が薄汚れたスニーカーの上、美女

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