
過去の後悔との向き合い方|お悩み相談会
こんにちは、蓮城院副住職のコウブンです。
今日は、「ハスノハ」というお坊さんが答えるお悩み相談サイトに寄せられたご相談をご紹介しながら、「過去の後悔にどう向き合えばいいのか?」について考えていきます。
「もっとちゃんとしてあげればよかった…」
「どうしてあの時気づけなかったんだろう…」
そんなふうに、昔の出来事を思い出して胸が苦しくなることはありませんか?
誰にでもあることですが、その後悔にとらわれ続けてしまうと、今の自分を否定することになってしまいます。
今日は、後悔をただの苦しみにしないための考え方をお伝えします。
ご相談内容:「息子の成人式を思い出して胸が苦しい」
今回の相談者は、15年前の息子さんの成人式について深い後悔を抱えているという60代の女性です。
成人式の前日、息子さんが「何を着ていけばいい?」と聞いてきました。
相談者は「好きな格好でいい」と考え、特に準備をしませんでした。
結果として、当日はスーツに白い皮靴で参加することに。
帰宅後、息子さんが「ネクタイをしていないのは自分だけだった」と言ったことで、
相談者は「どうしてちゃんと準備をしてあげなかったのか」と後悔するようになりました。
さらに、息子さんの高校や大学の選択も親の希望を優先し、結果的に大学を中退することに。
「わたしのせいで道を誤らせたのではないか」と、自分を責め続けています。
失敗にとらわれる心理とその影響
誰しも、人生で「取り返しのつかない失敗」を経験します。
そして、その失敗が心の奥に残り続けることもあります。
たとえば、夜ふとした瞬間に
「なんであのとき気づけなかったんだろう…」
「もしあのとき〇〇していたら、今は違ったかもしれない…」
と考えてしまうことはありませんか?
過去の出来事を思い出して、今の自分を責める。
これは、多くの人が経験することです。
しかし、どれだけ後悔しても、過去は変えられません。
だからこそ、その後悔をどう受け止め、未来に活かすかが大切なのです。
後悔を乗り越えるためにできること
1. 失敗は誰にでもあると受け入れる
まず、「人は誰でも失敗をする」ことを受け入れましょう。
自分だけが特別にひどい親だったわけではありません。
人間は完璧ではないし、すべてのことを事前に想定できるわけでもありません。
2. 未来に向けて行動を変える
たとえば、次に家族の大切な行事があるときには、事前に準備をする。
「過去の失敗があったからこそ、今はこうできる」と考えることが大切です。
3. 誰かのためにこの経験を生かす
自分が感じた後悔を、誰かの役に立てることもできます。
たとえば、同じような悩みを持っている人にアドバイスをする。
「わたしはこういう失敗をしたけれど、それを次の機会に生かしてほしい」と伝えるだけでも、過去の後悔が別の形で意味を持つようになります。
具体的なアクションプラン
「気持ちを切り替えるのは難しい…」という方のために、具体的にできることをいくつか紹介します。
✔ 家族や友人の大切なイベントに向けて、少し早めに準備をする
✔ 自分の失敗を振り返り、誰かの役に立つ形で発信する
✔ 過去を振り返るのではなく、「今、目の前のこと」に集中する
これらの小さな積み重ねが、過去の後悔を未来に生かすことにつながっていきます。
まとめ:過去の後悔を未来の力に
後悔は、誰にでもあります。
でも、それをただの「苦しみ」にするか「未来への学び」にするかは、自分次第です。
過去を変えることはできませんが、
これからの行動は、いくらでも変えていくことができます。
あなたが今できることを、一つずつやっていけば、
きっと心が軽くなる日が来るはずです。
感想やご相談があれば、ぜひコメントで教えてください。
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