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【シンママサバイブコラム】忙しくても7万字書く!(5)創作メンタル的数字との付き合い方【地図井式】


アラフォーフリーライターの地図井です。
ハードに働いた会社員時代の資産を食いつぶしながら、執筆と公募の生活をしています。冬に食欲が増し急に外食が増えたのですが、記録のためにつけた飲食店のレビュー数や評価が全く伸びず、フリーライターなのに、こんなに魅力的に書いてるのに!という鬱憤を晴らすべく今回の記事を書いています。

今、数字が見えやすくなっているからこそ、自分から創作している人たちのエネルギーが数字により損なわれやすくなっているのではないか。数字とのうまい付き合い方を、元会社員/メンタルトレーナー的にとらえなおしてみました。数字、気になりますよね。

数字でへこまずに数字でモチベをあげるには

まず、私と数字の関係ですが、中学時代にさかのぼります。
算数が壊滅的に苦手だったため中学生の私は悩み抜き、「ほかの人には必要かもしれないけど、私の人生には算数は必要ではないな」と判断し、算数の時間は別の科目と読書に充て、算数を使わない手段で大学に行こうと決めました。

それから数字とは適度な距離を置いてきた関係でしたが、社会人になって初めて営業数字を持った時に、稼ぎを得るために達成しなければならないものとなり、経営者と話すようになって数字で語ることの必須さに打ちひしがれ、数字が得意な同僚がどんどん出世するのを恨めしく思っていた時期もありました。

商業的活動においては、実績や評価数としての数字がとても重要で強い。これは当然のことで、日本人が日本語を話すと意思疎通が楽であるように、経営の世界言語、数字は一番コミュニケーションが容易だからです。それでようやく、過去に置き去りにした数字と、必要に迫られて復縁した、というのが私と数字(および数学)との関係です。

創作的活動においても、数字は大事で、特にオンラインでの発表は数字の推移がわかりやすく、他との比較が簡単なために、創作メンタルに強く作用します。

公開したものの数字が少なくてやめてしまった、他人や過去の自分と比較し心が折れた、そんな経験ありませんか? 数字に一喜一憂せずに、創作のモチベーションにつなげられたら、そんな思いを解消できればと思います。

元会社員の創作メンタル的数字との付き合い方

数字目標をもつすべての仕事は、目標達成をする=給料をもらうことができる約束を守る、ということなので、目標が達成できなかったものは守れない約束が積みあがっていくストレスがあり、普通の人はそれに長くは耐えられません

一方、商業的ではない自主的な活動においては、フォロワーの数やPVや高評価の数が、自分の創作の共感者の数の実績として力を持ちます。フォロワー1000人のひとの文章の方が、フォロワー10人の文章のひとよりもすごい!となるのは常識です。

いずれは商業になるものとして創作に関する数字を捉えるならば、それは1でも多ければ多い方がいいのが事実です。

それを他人と比較してモチベーションにつなげたり、目標を設計したり、ひそかにじわじわ増えるのを喜んでいたりすることはとても大事ですが、進捗が思うようにいかないときや知り合いの数字がどんどん上がって嫉妬するなど、数字で見える創作活動って時に残酷です。創作者のメンタルトレーニングとしてはどうすれば良いのでしょうか。

創作にまつわる数字の性質を一度考え直すとき、まず10人のライブ会場を思い浮かべます。

ステージにAさんとBさんが立ち、初めてのライブを行うとします。どちらのライブにも10人来ました。
Aさんのお客さんは全員Aさんの友達でした。
Bさんのお客さんは、Bさんのことを知らない10人でした。

Aさんは友達に「次は2人のひとを必ず連れてきて」と無料チケットを2枚渡しました。
Bさんは何もしませんでした。

Aさんの次のライブは無料で集めた30人+10人が来て合計40人が来ました。
Bさんのライブは何も宣伝しておらず有料にも関わらず前回の10人全員が友達を誘って20人来ました。

Aさんは40、Bさんは20という数字ですがあなたはどちらのライブに行ってみたいでしょうか。そして、AさんBさんどちらのライブの実施者でありたいでしょうか

数字の大小は極めて誰にでもわかりやすいですが、中身を開いてみないとどんな1人が集まっているのかわかりません。たくさんの人にあまねく届けたいのか、それとも、どんな1人に届けたいのかによって数字の意味が変わってきます。

自分の為に書いている場合、別に数字に意味がないタイプの人もいるかもしれませんし、たった一人のために書かれた小説や物語があるということももちろんあります。

数字が大きい方が全て善なるクリエイティブではなく、数字が1でもそれが創作者の欲している1だったらその価値は無限です。数字によって創作をやめるほどに傷ついたという出来事があるならば、じゃあどんな1が集まったのか、それを考えてみてもよいと思います。

創作する私たちが数字ともっと愛し合うために

まだまだ数字と相思相愛の状態ではない私ですが、創作をする上でもう少し距離を縮めるために、とても参考になる作家さんのプロジェクトがありました。

開発好明さんという現代アーティストですが、「ピカソ147801」というプロジェクトで、ピカソが生涯残したとされる147800点の作品を1作品でも多く越えようという試みだそうです。

どうせ数の目標を立てるならこういった自分自身で達成可能なユーモラスな目標をたてて、憧れる他人との比較もスケールを大きく、数に打ちひしがれて負けるのではなく、クリアしうる目標をどうやってのぼっていくかを考えるというあり方で数字を楽しんでみると、創作メンタルの私たちと数字はさらに関係を深め合うことができるのではないかと思います

どんな1の承認がどのくらい欲しいのか、そして今得ている他人からの評価ってそれに近いんだっけ、他人のすごそうな実績数字じゃなく、本当に実現したい自分だけの達成目標を適切に見つけることが、まず大きい数字をめざしてへこむよりもやるべきことなのではないかな、と目標立てがちな年始に思いました。

コラム:【地図井式】忙しくても7万字書く!
(5)創作メンタル的数字との付き合い方

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