私たちのお父さん!? 吉野の人の親愛 応神天皇十六 神話は今も生きている ことの葉綴り六四〇
神話の物語、再開です
おはようございます。霜月も三十日ですね。明日からは師走!
早いですよね~。皆さんの令和三年はどんな年でしたか?
こちらは、お宮の秋のご神事を無事に終えて戻ってきました。ふぅ~(^^)ここから師走のラストスパートですね!!
今回から、神話の物語、再開しますので宜しくお願い致します。
まずは十一月三十日(火)の暦は、六曜は、大安吉日の「大安」で、万事によい日。一方、十二直は、「|危<あやぶ>」で物事を危惧する日。何事も控えめがよし。
そして、二十八宿の「|室<しつ>」は、祭祀、お参り、祈願始め、婚礼、お祝い事に吉となります。
嬉しいお知らせ、頂戴しました。いつも、ありがとうございます。
鎮守の杜の光の写真や、美しい空、雲の写真をご紹介しますね。
<ことの葉綴り>全体のご案内
「ことの葉綴り」は、神話の物語を神さまごとに「マガジン」に分けて読めるようになっています。「神さまも“失敗して成長した”」と、魅力的な神さまごとに18のマガジンに分かれています。全体のご紹介はこちらをどうぞ
<応神天皇さまの物語 あらすじ>
第十五代応神天皇さまの皇子大雀命は、天皇の妃候補髪長比売を「私の妃に」と、嘆願されました。
天皇は、息子に、髪長比売を譲られ、祝福する御歌を詠まれます。皇子も、愛する妃と結ばれたことを喜ぶ歌を詠まれました。
また、吉野に暮らす人は、皇子大雀命さまの太刀を帯びた姿を見て、その憧れる心を和歌に詠みました。
献上する大御酒づくりの歌
また、吉野(奈良県の吉野)の川の上流に暮らす國主の人たちは、樫の生えている林に、横に長い臼をつくり、その臼で、天皇に献上する大御酒を醸していました。
そして、この大御酒をつくるときには、口で鼓のような音を出して、拍子をとって、手振り身振りよろしく舞い踊りながら、次のような歌を歌っていたといいます。
白檮の上に 横臼を作り
横臼に 醸みし大御酒
うまらかに 聞こしもち食せ
まろが父
樫の木の林で、横に長い臼をつくり
この臼で、私たちが醸した大御酒でございます
この大御酒を、どうか、甘い、甘いと、おいしく召し上がってくださいませ。
私たちのお父さん!
この歌は、吉野の國主の人々が、朝廷に土地土地の産物を「大贄」(御料)として献上する、その時時に、必ずいつも歌う歌として、この行事は、今に至るまで、歌われている……と、あります。
吉野からの御料は、菌・栗・年魚(あゆ)を献上していたそうです。この「今も」というのは、いつまでつづいたのでしょうね。
古の吉野は、宮廷のある都からは、行き来がしずらいへき地とされていましたが、吉野の人たちにとって、天皇は、“私たちのお父さん”と呼ぶ、親しい気持ちだったのですね。
では、また次回!