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侘しさから悦びの出会い 元伊勢八六 神話は今も生きている ことの葉綴り四一五

夜のひととき

こんばんは。週明けの一日、どんな風にお過ごしですか? 私は朝からお仕事で、夜にも一仕事の前のはんとき、「ことの葉綴り」に向かいます。短めバージョンにしよう、と思っても、つい綴っていると時間を忘れてしまします(苦笑)

さて、早速、神話の物語に入ります。
天照大御神さまが、伊勢の神宮にお祀りされるまでの物語。
※これまでの神代~14の神話の物語(1~367回まで)のまとめはこちらです。お好きな神様の物語をご覧になってください。新たに「元伊勢 倭姫命さま 前編」の物語もマガジンに「まとめ」ました。


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侘しさを感じて、次の一歩へ

天照大御神さまが、永久にお鎮まりになる宮処を探し求められて、ご巡幸を続けられて三十余年。
倭姫命さまは、伊勢の国の各地を歩き回られています。
美しいところと喜んだのも束の間、お宮をつくるところがなく、倭姫命さまの心は、侘しくなられました。
同時に、皇太神(すめおほみかみ)さまに対しても、侘びる心になられました。
そして、願いの叶わなかったその土地を、「和比野(侘野)」と、名付けられました。

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嬉しい出会い


其の処従(よ)り幸行きするに、久求都彦(くくつひこ)参り相ひき。「汝(いまし)が国の名は何そ。」と問ひ給ひき。白(まを)さく、「久求(くく)の小野(をの)。」と白しき。
倭姫の命詔(の)りたまはく、「御宮処(おほみやどころ)を久求(くく)の小野(をの)。」と号(なづ)け給ひて、其の処に久求の社を定め賜(たま)ふ。

心が侘しくなられた和比野から、倭姫命さまご一行は、さらにお進みになられました。大河(宮川)を進んでいかれたようです。
そのとき、久求都彦(くぐつひこ)が参上して参りました。
倭姫命さまが、「あなたの国の名はなんというのですか?」とお尋ねになると、「久求(くぐ)の小野(をの)でございます」と、お答えになりました。
そこで倭姫命さまは、お宮を建てるところを「久求(くく)の小野」とお名づけになり、その地に、「久求の社」をお定めになりました。

この久求都彦(くぐつひこ)神は、久々久都比古(くくつひこ)神ともいわれます。
「久求の社」といわれているのは、伊勢の神宮の皇大神宮(内宮)の摂社「久具都比賣(くぐつひめ)神社」さんです。
三重県の度会郡度会町上久具にご鎮座されています。
ご祭神は、久具(くぐ)の地の田畑に水を潤す水の神・五穀の神の久具都比女命(くぐつひめのみこと)さまと、久具都比古命(くぐつひこのみこと)さまという、男女のヒメ・ヒコ神です。
そして御前神(みまえのかみ)さまです。

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侘しさから悦びへ。明日もお元気で!

あ~倭姫命さま、侘びしさから、次の出会いは、悦びへと変わられたようですね。
良かった、よかった。
三歩進んで二歩下がっても、一歩は進んでいる。

私たちも、苦難があり、悲しみがあるからこそ、新しいよき出会いに、悦びを感じられますもんね。

こうして毎日、倭姫命さまのご巡幸の物語を綴っていると、「倭姫命さまの旅が、明日一日も、ご無事で平安で佳き旅でありますように」と、勝手に思ってしまいます(笑)
そして、「ことの葉綴り」を読んでくださっているお一人お一人も、今日ご無事で一日を終えて、明日もお元気で佳き日でありますように!!! と願います。
今日もお疲れ様でした! 
明日もお元気で。いつもありがとうございます。

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―次回へ
#一度は行きたいあの場所


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