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私の本棚をつくりましょう(幼少期編)

心に残っている本を集めて、私だけの本棚をつくれたらいいな。

そう思ったのは、箱根本箱で様々な人が選書した本棚を見かけたのがきっかけ。

「ああ、こんな本を読んでいたんだ」
自分も読んだことがあると嬉しくなって、もちろん読んだことがない本もたくさんあって。

当たり前だけど、読書歴がまったく一緒の人というのはきっと存在しないはずで、その果てしなさに思いを馳せた。

だからこそ、人の心の中にとどまりつづける本と、本に紐づけられた思い出は、その人をかたちづくる大切な一部になっているはず。

本のどこに惹かれているのかまで言葉にすると、型通りの自己紹介なんかよりも”その人らしさ”がにじみ出るのではないだろうか。

そこで、「#そのみの本棚」と銘打って、心に残っている本をつぶやいてみることにした。


まずは、物心ついた頃から大体10歳までに読んでいた絵本・児童書から。

10冊選んだところ、こんなラインナップになった。

『ももいろのきりん』中川李枝子さん
『いやいやえん』中川李枝子さん
『ちいさいモモちゃん』松谷みよ子さん
『エルマーのぼうけん』ルース・スタイルス・ガネットさん
『アイヴォリー』竹下文子さん
『コブタの気持ちもわかってよ』小泉吉宏さん
『14ひきのあさごはん』いわむらかずおさん
『シートン動物記1』アーネスト・トンプソン・シートンさん
『おしゃべりなたまごやき』寺村輝夫さん
『ルドルフとイッパイアッテナ』斉藤洋さん

・・・ざっと眺めてみる。

「かわいい」「じぶんにしょうじき」「ちょっとぼうけん」みたいな本が好きだったのね、私。

あとはリアルなものから空想上のものまで含めて、「人ではない生き物」を描いている本も。

三つ子の魂百までと言うけれど、おとなになった今も同じようなものに惹かれている節はある。


そして、この本たちをもりもり読んでいた、小さかった頃の自分を振り返ると、その当時からすでに心というものに興味を持つ子だったことに気づく。

ひとも、動物も、幽霊も、なんならたまごやきだって。彼らなりの気持ちや考えをもってこの世に存在している。そういうものだと思っていた。

(のちに、アニミズム思考という名前がつけられていることを知って、まさしくこれだ!と思った)

何を考えているんだろう? 何を感じているんだろう?
こう思ったのかな? ああ思ったのかな?
え!こんなふうに思うこともあるんだ。
私は、なったことがない気持ちだ。

そんなことばかり思いを巡らせていた。

相手の気持ちをわかりたいという願いを、知らず知らずのうちに本の中に求めていたのかもしれない。

どちらかというと、気持ちを口にしない親のもとで育ったので、余計に。(今となっては、そういう自覚がある親だから本をたくさんまわりに置いておいてくれたのだと想像する)


相手が何を考えているかは私にはわかり得ない。その意味でお互いに100%わかり合うことはないし、わかった気になっては決してだめなんだけれど。

それでも、相手や、相手の生きる世界のことをほんの少しでもわかりたい。

私が本を読んできた原動力はここにあるのかもしれない。

いつか、誰かの心に、一歩近づける手がかりを探して。いつまでも本を読み続けるのだろう。

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