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島津寿制作デザインの教科書

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これを読めば、デザインは「センス」ではなく、頭で考えて「設計する」ものだということが理解できるはず。デザイナーを目指す人必見!デザインのノウハウを「デザインの教科書」にまとめまし…
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#ノウハウ

デザインはセンス?

デザインはセンス?

答えはNoです。実はデザインには法則があります。感覚やセンスによって、何となく作るものではないのです。プロのデザイナーは「無意識」ではなく、デザインの法則にのっとって「意識して」設計しているのです。
では、なぜ意識して設計する必要があるのか?「デザインなんてある程度、形になっていれば良い」と思う方がいるかもしれませんが、デザインは決して「見栄え」だけの問題ではないのです。デザインによって「伝わりや

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視覚による心理的作用とは

視覚による心理的作用とは

実はデザインの法則は、人間の視覚が無意識に起こす心理的作用を活かしてあみ出されたのです。広告やWEBデザインなどを制作するプロのデザイナーは、センスや感覚でなんとなくデザインをしているのではなく、視覚による心理的作用をうまく活用して設計(デザイン)しているのです。

今は誰でも手軽に制作ができるようなアプリが普及しましたが、視覚による心理的作用がどのようなものかを理解しないで制作していると、意図し

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デザインの法則ーその2

デザインの法則ーその2

揃えられるものは全て揃えるのが鉄則!

デザインの法則の二つ目は、写真や文字などの要素を「揃えて配置する」というものです。整列させると、自ずと見栄えが良くなります。敢えてずらしてインパクトを与える効果もありますが、意図してやる場合を除いては、画面(紙面)の要素(文字、写真、図など)はできるだけ揃えることがデザインの基本です。

では何を揃えるのか?それは、縦列と横列それぞれ揃えられるものは全て揃え

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デザインの法則ーその3

デザインの法則ーその3

規則性をもたせると人は知覚できる!

デザインの要素に規則性をもたせると、情報が整理されて内容を認識しやすくなります。なぜなら、人の視覚というのは意識していなくても「規則性」があるものや「パターン化」したものに意味を見いだそうとするからです。

具体的な例を上げます。例えば「箇条書き」を見たとき、それがどんな規則性があって並べられているのかを、人はすぐに判断します。行頭記号に1、2、3といった数字

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デザインの法則ーその4

デザインの法則ーその4

正しく識別させるためにグループ化すべし

関連のある要素はまとまりを持たせてグループ化すると、見る側が内容を理解しやすくなり、デザインも良くなります。人の視覚は、近くにあるものを「グループ」として捉える傾向があるため、文章、写真、図形といった要素同士は、離れているより、近くにある方が「関連のある情報」だと認識します。デザインの法則その4は、関連があるもの同士にまとまりを持たせる、つまり「グループ化

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デザインの法則ーその5

デザインの法則ーその5

余白は「余った部分」ではなく、活かすもの

多くの人は、余白を余った部分と捉えがちです。余白にどんな効果があるのかを知らないからです。そこで今回は、余白の効果と重要性について解説していきます。デザインの法則5つ目は「余白を活かす」つまり、間隔を開けるというものです。

デザインの法則4つ目では、関連する要素にまとまりを持たせる(グループ化する)ことが大事という話をしましたが、まとまりを持たせるとど

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派手な色使いをしなくても目立たせることができる

派手な色使いをしなくても目立たせることができる

視覚による心理的作用を活かしたデザイン手法

世の中には様々なデザイン手法がありますが、目立たせる方法は、大きく分類すると4つに分けられます。これは視覚による心理的作用を活かしたものなので、人が意識しなくても注意をひく作用があります。その原理を理解すれば、デザイナーがあみ出した様々な手法が、どうして効果があるのかが納得いきます。実は、WEBや広告などのデザインは、派手な色使いをしなくても顧客(ユー

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