謎夜 黒の皿,潮の流れ,格子,顔の夜
最初に
謎夜という幻想連作短編詩を描いています。
物理の法則じゃなく、思いの力によっていろいろなものが動いたり、
変わったりする世界。
歌にも声にも、鉄にも扉にも海にも空にも意思がある世界。
その世界はこの世界と10センチずれた場所にあります。
僕はそこに行ってきて、面白いと感じた場面を抜粋してここで報告しています。
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謎夜 黒の皿
声を腰につける
声を足につける
声を耳につける
黒の皿 私をのせて 声をのせて
(謎夜 3002夜目より抜粋)
謎夜 潮の流れ
えた
えた
つめる
ける
そる
のる
数を増やす
みんなで一緒に手を伸ばす
(謎夜 4029夜目より抜粋)
謎夜 格子
音楽を火に点ける
火を音楽に付ける
私は伸びた影。中に入って踊る影。
格子が出来た
翳りの中で
構わない
夜に従う 夜になる 音楽と火 人と夜
(謎夜 9001夜目より抜粋)
謎夜 顔の夜
紙の卵をもらうから、ガラスの水を汲みいく
たんぽぽの霧 波の土
手が透けるか 卵がかえるか
噛まないか 噛んでも楽しく歌えるか
紙の卵はもう少し 何にかえるか
顔の夜が近づいてきた
(謎夜 7852夜目より抜粋)
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