謎夜　ネムモアキキト,クロツクリ,悪いようにはしないのに,来客

最初に

謎夜という幻想連作短編詩を描いています。

物理の法則じゃなく、思いの力によっていろいろなものが動いたり、変わったりする世界。

歌にも声にも、鉄にも扉にも海にも空にも意思がある世界。

その世界はこの世界と１０センチずれた場所にあります。

僕はそこに行ってきて、面白いと感じた場面を抜粋してここで報告しています。

謎夜　ネムモアキキト

順番にカタをつけていく。

私は私のことを知らない

私が私になった頃のこと。これから私になる私のこと。

私は私のそばにいる　　　夜でも影は離れない

(謎夜　2663夜目より抜粋)

謎夜 クロツクリ

黒の畑で　黒　録れる

黒は笑うととちゃろんと鳴いてきこきこしてる

黒の日黒の時間黒の畑の真ん中で

私は笑う黒になる

ちゃろん

(謎夜 4208夜目より抜粋)

謎夜　悪いようにはしないのに

森にお前を閉じ込める
森にお前を閉じ込める

お前はするりと私をかわし、後ろに逃げていくがいい。

足に私を絡ませながら笑って遊んでいくといい

怖いでしょ？　私は優しいんです。

大丈夫。楽しく遊んでいくといい。

(謎夜　160夜目より抜粋)

謎夜　来客

ゆっくりが遠くに見える。

ゆっくりはこちらに気づくと物凄い速さで近づいてきた。

ゆっくり　ゆっくり　

のんびり　のんびり　

お茶を用意する　パイを焼く

(謎夜　5051夜目より抜粋)

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