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003「最果ての季節」知ってしまったら消えてしまう、魔法の言葉だった。
四時は朝から晩まで、来る日も来る日も温泉に浸かっていたかと思えば、ある朝突然出かけていってしまう。そのまま半年以上音沙汰がない、なんてこともしょっちゅうだった。
そんな四時の存在を、柁夫は誰よりも信奉していた。
宇宙はそもそも一本の弦でできていると考えられていたの。ピタゴラスは惑星の運行を幾何学的な観点から、宇宙の調和の原理をみちびいたのよ。空には天球の音楽があって、数学的にも完璧な天体の運行は天球に調和、ハルモニアを生むとされたのね。これって素敵だと思わない?
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835字
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学生時代にとある公募で一次審査だけ通過した小説の再掲。
まさかのデータを紛失してしまい、Kindle用に一言一句打ち直している……
小説「最果ての季節」
300円
❏掲載誌:『役にたたないものは愛するしかない』 (https://koto-nrzk.booth.pm/items/5197550) ❏…
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