奥祖谷二重かずら橋で自転車キャンプツーリングとか、一生無縁でいい
せっかく祖谷の山道を走っているので、日本三奇橋のひとつである「かずら橋」にも、立ち寄ることに。
「かずら橋夢舞台」なる道の駅的なイベント会場の有料駐車場、もしくはその向かい側の有料駐車場に、車を停めることになる。
細かい話なのだけど、この「かずら橋夢舞台」だと駐車料金が500円、その道路向かいにあるただの駐車場であれば300円とか400円とか微妙に安く駐車できる。人がフラッグを振っているのですぐわかる。
「かずら橋夢舞台」を通らなければ「かずら橋」に行けないわけではない。ただの駐車場であり、お土産屋であり、トイレ休憩所のようなもの。もちろん、TikTokerなのかYouTuberなのか、自称インフルエンサーなのかよくわからない、所構わずダンスを始める楽しい人たちにも出会うことができる。
思うところはあるが、優しい視線を投げかけられるニンゲンでありたい。
「かずら橋夢舞台」から、道路に沿って坂を降りていくと、祖谷渓大橋があり、そこから「かずら橋」が見える。11月中旬の平日13時頃という極めて中途半端な時でも、コレ↓
橋よりも、橋をわたるニンゲンを楽しむことができるスポットである。
さらに、嫌になる程細くグネグネ道が続く439号線を東に進めば、「落合集落」や「天空の村 かかしの里」もある。
そして、「奥祖谷二重かずら橋」。
同じ「かずら橋」であるのに、幸運にも人は少なくとても平和。
駐車場は無料だけれども、台数が限られているので停められるかは運次第。Google Mapのレビューが少ないのは、穴場なのか、駐車場が原因なのかはわからない。
なぜか、こんな山道で自転車族を発見。CO2フリーどころか、電動アシストさえなし、マンパワーのみ。意味がわからない。
戻ってきた主に伺うと、広島から東京に1ヶ月かけて行く途中で、四国1周しているとのこと。
「これは私の自転車です」と、とても流暢な日本語だったのだけれども、日本語はよくわからないそうで、続きは一方的に英語で話す。ここは、島国日本、しかも本州から外れた四国のすんごい山の中である。ニンゲンはたくましい。
「奥祖谷二重かずら橋」には「男橋」と「女橋」がある。「男橋」は、高さもあり、長さ(42m)もある。
ほとんど観光客もいないので、静かで平和。山の中は、こうじゃないと…
戻ってみたら、先ほどのサイクリストが、両手に黄色の荷物を持ってやってくる。この奥のキャンプ地で、今夜は野宿するとのこと。奇人なのか、鬼人なのか。
「バランス大事ね」的なことを言い残し、迷いもなく驚異的な速さでスタスタ「男橋」を渡って行ったよ。両手に荷物…バランスが大事である。
もちろん、「男橋」往復で、次は自転車も運ぶのだけど。
この寒い時期に、この山の中で、しかも「男橋」を渡ってまで、キャンプをするというは、私の理解を超えている。「自転車キャンプツーリング」、私は一生無縁のままでいい。
「男橋」から少し離れたところに「女橋」。こちらは、橋の長さも20mと短く、高さも低い。キャンプ地は、この「女橋」の奥に。
優れたインナーマッスルと、驚異的なバランス感覚を持つ、謎のサイクリストと、3度目の再会。「橋は2つあるんだね」など言うけど、料金所にデカデカ掲出してある散策マップを見なかったのだろうか。たくまし過ぎる。
星空の下でキャンプを楽しんで欲しい。
願ったけれど、どうだったのだろう。剣山の方は、夕方には車を運転するのも困難なほど真っ白霧まみれだったよ…