巷で話題の「KPIマネジメント」入門
損をしたときの判断が遅れる
データはあるけど活かし方がわからない
本当に目標達成に近づいているのか知りたい
そんな要望に叶える、数字を用いるマネジメント手法が「KPIマネジメント」です。
今回は、「KPIマネジメント入門」ということで、KPIとは何かといったことや、KPIのポイントについて、以下の書籍を参考に解説していきたいと思います。
KPIとは?
KPIとはKey Performance Indicatorの略で、つまり
事業成功のカギを数値目標で表したもの
のことです。
ポイントは2つ。
・目標自体ではなく、その達成の「鍵」に着目していること
・数字で曖昧さなく表していること
具体例を見て確認してみましょう。
例えば、30%売上を上げることが目標だとしましょう。このとき、以下の式が成り立つとします。
売上=平均単価×購買者数
売上を上げたいとしたら、平均単価か購買者を上げたいわけですが
平均単価→購買者数への影響が大きい
購買者数→まだ上げる余地がある
ということで、平均単価は上げずに、購買者を30%増、つまり○○人に増やそう…と考えたときの○○人がKPIです。
今回の例はかなり簡略化していますが、このように具体的な数字を用いて、それによって経営判断等をするのがKPIマネジメントです。
KPIマネジメントを行う上で時に注意すべきポイントを2つ紹介します。
1つの指標
KPIマネジメントの最大のメリットの一つは、KPIが明確な判断基準となることです。
ちゃんとしたKPIを設定できれば、それを達成することを目指せばいいわけですし、達成できなさそうかどうかも一目でわかります。
この明確さが、判断の速さとなり、変化の激しいこの時代でも迅速に対応できるようになるわけです。
ですので、KPIをたくさん設定してはいけません。
「このKPIにはプラスに働くけど、こっちのKPIにはマイナスだな…」と判断に迷ってしまう可能性があるからです。
たった一つのKPIのように「シンプルなルール」こそ、マネジメントには必要で、それについてはこちらで詳しく解説しているので、ご興味があれば読んでみてください。
パーセンテージの罠
KPIを設定する際に気をつけるべきことがあります。これも具体例でまずは見ていきましょう。
例えば、「購買率」をKPIとして設定したとします。今回は営業をかけた人数を全体として「買った人/営業をかけた人数」で考えていきます。
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購買率が今順調なAさん。今月の購買率は順調で、チームのトップにもなりそうな勢いだし、営業の訪問数のノルマもすでに達成している。
ここでAさんは気づいてしまった。
「あれ、目標達成してるんだからもう営業しなくていいじゃん」
この事実に気づいてしまったAさんは、月末はいつもカフェで時間をつぶしているのであった…。
***
ということで、このようにKPIの設定を誤ってしまうと、売り上げにつながらない行動がKPI向上につながる事態になってしまいます。
特に気をつけるべきは今回のような「%」でKPIが表されている場合。
分母である「営業をかけた人数」は減れば減るほどKPIが上がる仕組みになっています。
このようなことが起こらないようにするために、気をつけましょう。
KPIマネジメントの10のステップ
ということで、KPIについての簡単な説明は以上になります。
・KPI=事業成功のカギを数値目標で表したもの
・KPIはシンプルルールに
・KPIを%にするときは注意
の3点はぜひ覚えていってください。
今回は入門ということで、ざっくりKPIとは? ということについて話していきましたが、もっと詳しく知りたい方は、参考書籍としてあげた本をぜひ読んでみてください。
例えば、「KPIマネジメントの10のステップ」が書いてあって、とりあえずこれを読めば十分にKPIマネジメントを行える、という内容になっています。
参考書籍
ps
マネジメントなんて遠い話…と思っている方、そんなことはありません。
人生を楽しむためには、自分自身のマネジメントが必要不可欠だからです。