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ADHD治療薬、ストラテラの効果と限界

中1の頃、ほぼ1年間
不登校だった娘が、
中1の終わりくらいに
ストラテラという薬を
飲んでいたことがあります
(一般名はアトモキセチン)。

ストラテラは、ADHDの
薬です。ADHDは
注意欠如・多動症と
言われます。

今日はこの薬を飲んだ感想と
薬が実際どれくらい効くのかを
調べた結果を書こうと思います。

※この記事は3~4分で読めます。

ストラテラを飲むきっかけ

娘は多動はないですが
幼稚園~小学校の頃から
ぼーっとしており
集中力がありません。
忘れもの、なくしものも
とても多いです。

特に不登校の時は
無気力で一日中動画を観る以外
何も出来ない姿をみて
私たち両親はこころを
いためていました。

精神科では、娘はADHDという
きちんとした診断は
つきませんでしたが

ADHDには「グレーゾーン」
といって、診断は満たさない
けれども、その傾向が強い
ことを示す言葉があります。

グレーゾーンは医学用語では
なく、グレーゾーンの診断基準も
ないのですが、私たちは
娘はきっとこのグレーゾーンだと
思っていました。

この頃ストラテラが効いたという
お子さんの話を聞いたことがあり

娘がすこしでも元気に
なれば…気力や集中力が出て
勉強や、何か楽しいことが
出来ればと考え

私たちからお願いして
ストラテラを処方して
もらったのです。

ストラテラ内服の記録

ストラテラは体重当たり、
1.2~1.8mgの量を飲みますが
最初から多い量だと副作用が
出やすいので、少ない量から
徐々に増やしていきます。

2月25日、20mgより開始。
始めて間もなく
私と妻は
なんかちょっと良いかも、
と感じました。

しかし、これは
今考えてみると
まず間違いなく、
「プラセボ効果」であったと
思います😅
なぜなら20mgという
非常に少ない量であり、

ストラテラの効果が出るのは
治療に有効な量になってから
更に6~8週間後と
考えられているからです。

更に3月10日、ストラテラを
1日40mgに増量しましたが、
やはり状況は元に戻ってしまい
この頃から良くなったと
思ったのは気のせいだったかな
と思い始めていました。

まぁ、さきほど書いた通り、
まだ薬の効果が出るわけはなく
当たり前なのですが…。

更に3月24日、妻から先生に
あまり変わりない旨を伝えると、
先生も新学年に備えて
どうにかしようと
考えてくれたのだと思いますが
エビリファイという薬が
処方されてしまいました。

エビリファイは抗精神病薬です。
精神科では結構普通に
処方されますが
私はさすがに成長期の中学生に
抗精神病薬は抵抗があって…。

妻は精神科の先生に処方された
ので飲ませようと考えていましたが
娘も効かないし薬が増えるのに
抵抗があったのか
その後薬を嫌がるようになりました。

もしかしたら副作用など
感じていて
拒否していたのかもしれません。
妻もそれなら仕方ないと
薬はあきらめることになりました。

反省点

ふたつ反省があります。
ひとつは、やはり不登校の時は
動けないのが普通なので、
薬で無理に動かそうとした
ことは、かわいそうでした。

ふたつめは、飲ませる前に
もう少し薬の効果を
調べるべきでした。
今さらながら、薬の
効果を調べてみましたので
これから検討する方は
ぜひ参考にして下さい。

ストラテラはどういう薬か

ストラテラは脳の前頭葉に
作用し、
やる気・集中力に関係する
ノルアドレンアリンを増やします。

これだけ聞くと、
なんか効きそうですよね。
では実際の効果についてです。

ADHD-RSというスコアが
あります。

スコアの説明をすると
長くなってしまいますので
こちらのサイトをご覧ください。

簡単に言うと、ADHDに特徴的な症状が
どれくらい強いかを表したもので、
54点が最高点です。
点数が高いほどその傾向が強いという
ことになります。

ストラテラの臨床試験の結果を
見てみましょう。

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「ベースライン」の「平均」が、
治療前のADHD-RSのスコアで

「最終観察時」が、言わば
治療後のスコアということに
なります。
右の「変化量」が分かりやすい
かもしれませんね。

見て分かる通り、薬の成分が
入っていないプラセボでも、
点数が8点下がり、症状が
改善しています。

プラセボについては、私の
昨日の記事をご覧いただくと
分かりやすいと思います。


一方で実際にストラテラを飲んだ
グループでは、最大量の、
体重×1.8mgを飲んだお子さんでも
プラセボと3.5点くらいしか
差がありませんでした。

この3.5点をどう考えるかですが、
私の感想は…いくら統計学的に
「有意」な差があったとしても、
「え、これだけ?」というのが
正直なところでした。

副作用は無視出来ない頻度で起こり
それこそ「中・長期的な影響」は
不明ですので…少なくとも私は
すぐ止めて正解だったかなと思いました。

まとめ

不登校だった娘が飲んでいた
ストラテラという薬の効果を
調べてみたところ
予想以上に少なかったので
記事にしてみました。

しかし、グレーゾーンと
思われる娘には不要であっても、
私の娘よりもっと
病状が強い方にとっては
必要な薬かもしれません。
もしかしたら、とても効く
お子さんもいるかもしれません。

安易に否定するつもりでは
ありませんが、
効果と限界について
知ったうえで薬を飲むこと、
効かないなら、だらだら
続けないことも
大切だと思います。

最後までお読み頂き、
ありがとうございました😊
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