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BLのアニメと映画の感想『第一回、海辺のエトランゼ〜ハートフルなラブコメディ〜』

せいひつです。
そのうちにBL小説を書きたいと思って(研究の一環で)BL作品の映画やアニメ(アニメはアニメ映画)の感想を始めました。

こちらでは、文章と挿絵があります。過激な画像は控えますが、キスシーン程度の画像は貼りますので、ご注意ください。

第一回は、アニメ映画の『海辺のエトランゼ』のご紹介です。
沖縄の美しい離島を舞台に、高校を卒業した駿(シュン)と実央(ミオ)の二人の青年の恋愛。そこに、駿の婚約者のサクラコも絡んできます。


では、登場人物について、軽く紹介します。

橋本駿……自身がゲイという事を親にカミングアウトし、サクラコとの縁談を壊す。その後、実家を出て、離島の民宿に住まう作家志望の青年。

知花実央……幼い頃に父を亡くし、シングルマザーの母と育ったものの、その母も病気で亡くした高校生男子。駿とは、食堂のご飯を分けてもらった縁で、同棲する。

サクラコ……実家の親同士が決めた駿の幼じみであり、元婚約者。劇中では縁談はすでに壊れていたが、駿の父の危篤で離島まで来る。その理由は、息子の駿に見舞わせるためだった。


駿と実央とサクラコは同級生で、彼らの実年齢は、20歳くらいです。

ビジュアル的には、主要キャラクターは気持ち、童顔で幼く描かれてあり、アニメっぽい感じがしましたね。

画面左が実央、右が作家志望の駿です。

ストーリーも、軽く紹介します

いつもひとり、ベンチに腰掛けて夜の海を眺める実央。
民宿の食堂から、好奇心の目で彼のたなびく髪を眺める駿。

親を亡くしていつも一人の実央。
駿は彼に恋をし、意を決して、ぎこちない態度で食堂のご飯を渡します。

のちに、実央は天涯孤独の自分の身を「かわいそう」だと同情していると勘違いし、駿に罵声を浴びせました。
そして、好奇の目で見られることを「気持ち悪い」と言われた駿は、学生時代のいじめを思い出してショックで倒れてしまいます。


民宿で目覚めた駿を、見舞いに来た実央。駿は実央に、自分が話しかけた理由を「下心だ」と軽く言って、笑われますが、そのことで二人は打ち解けていきます。


その後、実央は進学のため、3年ほど本土へ行きます。
しかし、駿のことを想って帰ってきました。

猫が可愛い♡



同棲を始めた彼らですが、肉体関係が進展せず、しばらくはすれ違いの日々を過ごします。

それは長年、ゲイであることを苦しんだ駿が、バイセクシャルの実央を想ってのことでもありました。

駿としては(いばらの)同性愛の道に、実央を歩ませたくない気持ちもあり、同時に、同性間のセックスを経験したことがない自分自身に心の壁のようなものがあったからです。

それも互いに衝突しながら、肌を寄せ合う仲となり、氷の壁が溶けるきっかけとなりました。

しかし、そこへ駿の元フィアンセと名乗るサクラコが現れ、二人の仲を掻き乱して行きます。


サクラコの登場は結果として、駿と実央、二人の仲を強めていきます(このあたりの展開は実に面白く、ネタバレが勿体無いので映画を観てください)


総括としては、人が愛する性、全部が出ている映画とも言えました。

駿を訪ねにおばちゃんの民宿に来た実央。よく泣く、女性的なイメージです。
絵里と鈴のレズビアンカップルも名脇役でした。


ヘテロ(異性愛)、ゲイ(同性愛)、バイセクシャル(両性愛)、、、

これにサクラコ、駿、実央がそれぞれ恋を演じ、ときにコメディも交えながら面白く、それほど重くもなく、結末も爽やかな作品でした。

BLの入門として、オススメできるアニメ映画です。

個人的に、セックスシーンよりも、キスシーンやホテルに行くまでがどきどきとさせられましたね。

ではでは、また次回をお楽しみに。

南の島が美しい恋物語でした。