ゲームメカニクス大全 2章ターン構造
今回は「ターン構造」。ターンやフェーズといった区切りを使ってどういう順番でゲームが進んでいくか?という話です。
下記の記事のような各メカニクスの特徴の記事も進めているのですが
①用語(ターン、フェーズ等)の説明部分 や項目自体は「ゲームメカニクス大全」2章と類似点が多い
② 私なりの考えまで記載するともう少しかかりそう
という状態です
モチベ維持のため、本日は私の考えるゲームメカニクス大全2章の「過不足」と再分類+αまでを記載いたします。
noteに対してご意見、ご感想あればTwitterかこのノートのコメントまでお願いいたします。
不足しているメカニクスに関して
報復型ターン進行
(定義)
プレーヤーが毎ラウンド攻撃(正確には攻撃的な意味を含む指名)を行う。攻撃されたプレーヤーが次のターンプレーヤーとなる。
(特徴)
ルールを工夫しないと1人が攻撃されやすいという特徴を持つ。攻撃された人が嫌な気分をするリスクと攻撃されていない人が暇になってしまうという問題点がある。
攻撃的なニュアンス抜きでも実装はできるが、常に1番勝っている人にだけはターンを回さないだけの試合展開になってしまう。(=技術に関係なく全員同じように点数が伸び、最後誰にターンが渡るかだけで試合が決まってしまう)
1人(チーム)の負けを決めるがメインの勝利条件にならざるを得ないメカニクスであると言える
(ゲーム例)
ブラッドバウンド:
攻撃されるたびに正体が透けていく人狼。1人が死んだ時点でそれがそのチームのリーダーか否かで勝敗が決まる。①人狼が理不尽な脱落があるゲームな上、②倒してしまうと勝敗が決定してしまうため、むしろ理不尽さや攻撃されている感じは少ない(暇さは議論への積極性による)
王宮のささやき:
手札から特殊効果の付いたカードを1枚ずつ出していく。出せなくなると1人負け。逆に手札をすべて出し切ると勝ち。カードとプレーヤーには色が割り振られており、出された色のプレーヤーが次のターンを行う。
「手札をすべて出すと勝利」というルールがあると共に、指名の自由度は低く、(かつ一番カードを出していない人にターンが映る白いカードがある )1人にだけ攻撃がいかないように配慮されている。
悪い部分を言えば、指名の自由度が低すぎる故、自分でゲームを動かしているという実感が弱い。
ゴキブリポーカー(パスの部分):
特に工夫はないように見える。かなり軽いゲームなのもあって受け入れられているという事だろう
過剰なメカニクスに関して
総じて固定ターンオーダー+αのものを独立させすぎている印象。
TRN-02~06は単にターンを開始するプレーヤーを変える方法のため、固定ターンオーダーのオプションとして設定した方が良いと考えています。(〇〇のパラメータが高い方が次のスターとプレーヤー同着の場合は前回遅かった方が先にターンを行う等複数個採用する事もあるので)
TRN-16一回休みに関してはターン進行ではなく別の部分で扱う(目標の賞罰として使えると記載するなど)方が良いと思うので除外しました。
私なりの分類(整理)
現在のところ、以下のように分類しております。
Aターンベースの進行(平等にターンが訪れる)
TRN-A01 基本ターン進行(固定ターン進行)
op-TRN-(A01,C01) ターン順変更
パラメータA どう変わるか?
・スタピーを変更し、順序は変えない
・2番手以降も パラメータBにより順を決定する
パラメータB 何で変わるか?
・パラメータ
(フェルトトラック、得点、今回選んだカード等)
・前回の手番
一つずらす、逆にする、先にパスした人ほど先、
大きく動いた人ほど後等
・手番を変更するアクションの実行
・入札、ドラフト
TRN-A02 役割順
TRN-A03 ランダムなターンオーダー
※TRN-A01と分けるべきか検討中
Bターンベースの進行(ターン数が平等ではないもの)
TRN-B01タイムトラック
TRN-B02報復型ターン進行
C フェーズベースの進行
TRN-C01 基本フェーズ進行(インターリープフェーズ)
op-TRNC01 フェーズごとの進行変更
※一部フェーズのみ同時実行、リアルタイム実行にする
TRN-C02 バリアブルフェーズオーダー
D 同時実行
E リアルタイム実行
TRN-E01 リアルタイム
TRN-E02 アクションタイマー
F ターン中の割り込み
スタック等も含む
どうやってターン構造を選ぶか?
ターンオーダーで気にするべきは以下の4つ
1度に考える量は適切か?(どれぐらい長考及び分析麻痺を生むか?)
先攻後攻の有利不利の差をどう発生させないか?
「どちらが先に実行したか」という争いを生まないか?
相手の盤面を見れない原因にならない?
特にコンセプト上のこだわりが無いのであれば
①行う処理が少ないのであれば 基本的なターン進行を採用し、先攻後攻の不利を是正するために初期資源の差を導入するなり、手番順を途中で変える仕組みを導入すればよい
②行う処理が多い場合、先手の有利不利や長考によるダウンタイムが発生しやすい。よって基本フェーズ進行を採用するとよい。
我流の方法になるが1部フェーズのみ同時進行にしてダウンタイムを減らす方法もある
③同時実行はダウンタイムの点で非常に優れているが、行えることが制限される事に注意。例えば処理順によって最終的な結果が変わってしまう効果や紙ペンゲームにおいて早取りを採用した時に「相手の盤面を見て対応をじっくり考える」という部分が欠落するなどである。
④リアルタイムの場合は③以上に注意が必要。考える量が減る、何も考えず直感で置くが強くなりすぎないようにする事。
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