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初めての野菜づくり④畑らしくなってきた(937文字)
大根と二十日大根が順調に育っている。二十日大根は、20日ほどで収穫出来る?という期待は持ちつつも、気長に待つ覚悟も出来ている。
土の中から出て来たじゃがいもは、畝に植え直した後も順調に育っていた。しかし、どうやら葉っぱが違う。確かにじゃがいものカケラから芽が出ていたのに、別の何かに変わってきた。
昨日、水やりの際、また隣の区画の方と同じ時間に居合わせた。以前に会った時と同様、アドバイスをしてくれた。そして、じゃがいもだと思って植え直していたものは、実はじゃがいもではなく菊芋だと知った。
「こーんなに大きくなって、他の作物の成長の妨げになるし、畑の無駄使いよ。食べても美味しくないの。菊芋はやめて、きゅうりや茄子を植えたらいい。苗は隣町の種苗店が安いから。明日、植えるなら、時間を合わせてくるから、一緒にやりましょうか?」
お言葉に甘え、今日、午前中に苗を調達して、昼過ぎから植えることにした。きゅうりは高かったので、100円で買えるパプリカと茄子の苗を5つずつ持って畑に着くと、すでにお隣さんは畑に来ていた。
早速、菊芋撤去。さて、買ってきた苗を植えようという段になると、お隣さんは少し離れた区画にいたベテラン大先生にも声をかけ、さらにもう1人登場、3人の先輩方に囲まれての作業が始まった。
牛フンは入れてあるか?
石灰は撒いてあるか?
鶏フンはどうだ?
化成肥料は撒いていないの?
と、アレやコレやの大騒ぎ。先輩方はそれぞれの区画から肥料だのマルチシートだの、留め具、風除けネット等々、これ使っていいから…と持ち寄ってくれた。更には、空いているスペースにこれを植えたらいいわよ、と青葉や赤紫蘇の芽やインゲンの種なども分けてくれた。
畑に着いてから2時間。賑やかな農作業が終わり、なんとも立派な畑が出来上がった。そして最後に野菜づくりの基本が書かれた本を渡されて、お開きとなった。
勉強しなさいねーーーそういうことですね。はい、頑張って勉強します!
見るに見かねてとは言え、好意のアドバイス。手取り足取りを超えて、手を汚しての実践指導。種や苗を分けてくれて、備品も貸してくれて…もう感謝しかない。野菜づくりを指導してもらいながら、地域のコミュニケーションがこんな風に生まれることに嬉しく思った。