美味しく、楽しい、発酵料理の秘密。(『puddi』店主・藤山麻)
大切なのはタンパク質と発酵食品
──今月のテーマは「プロテインとレシピ」。今回は、インスタグラムを中心に「発酵調味料」を軸にした家庭料理を発信する料理人・藤山麻さんからお話を伺います。実は藤山さんは、KOREDAKEを愛飲してくださっているユーザーの一人でもあるので、お会いできてとても嬉しいです。早速ですが、藤山さんの現在の活動について教えていただけないでしょうか?
藤山:はじめまして、藤山です。こちらこそ取材して頂き、ありがとうございます。普段は週2日でバインミーやスイーツを販売するお店『puddi』のオーナーをしながら、家庭料理のワークショップなどもしています。
元々プロテインは、息子が飲んでいた事もあり、自分用にはどれが良いだろう?と模索していました。そんな時にコロナを経験し、改めて普段の食事の栄養に目を向けると「女性ってタンパク質が足りない!」と気付きました。特にお母さんは、子供を優先して自分のメインのお肉やお魚の料理を少なくなってしまう方が多いですよね。栄養分が足りていない事から甘い物などを欲し、悪循環にハマってしまうケースも多いんです。
──たしかにお母さんって家族の中でも最後に食事をしている印象があるかも。
藤山:本当にそうなんです、やっぱり育ち盛りを優先しますよね。私自身が学んだ結論としては、免疫力を高めるためには「腸」が全てを司るというところに辿りつきました。なので基本的に「腸」を整えられる、手軽で日常的に取り入れやすい「発酵食品」の大切さをお伝えしています。例えば、白砂糖を使わずに身体への負担の甘酒やアガベシロップで代用したり。
──言われてみれば、日本人は「発酵食品」が身近で続けやすいですね。そんな「続けやすさ」は、KOREDAKEも意識している部分です。一時的に飲むのではなく、継続的に飲むことで意味があるから。
藤山:わかります。例えば、発酵食品の中でも「ぬか漬け」はおすすめ。一般的にハードルが高いと思われがちで、多くの方が一度はダメにしたことがあるのではないでしょうか。実は私もダメにしてしまったことが多々。でも、ダメにしてしまったらまた買えばいいんです。
よくぬか床を「育てる」と言いますが、これが結構ハードルを上げていて、どちらかと言えば「この間はこっちの市販のぬか床をダメにしてしまったから、次はあっちのぬか床にチャレンジしてみよう」くらいのスタンスの方が、続けるという点で気持ちがぐっとラクになりますよね。愛情を持ちながら育てる事も素敵ですが、ハードルが下がった方が断然始めやすくなるのかなと思います。あとは、2種類の糠床に漬けておくと、毎日食べ続けやすくなります。
──そのエピソードとスタンスに親近感が湧いています。料理に限らず何かを始める時、どうしても成功させなきゃいけないって思ってしまいますよね。
藤山:失敗したらやり直せばいいんです。サラダを作るよりもすぐに準備ができる「ぬか漬け」は本当におすすめ。アボカドを半分に切ってそのまま漬けるのは本当にサラダ感覚で、スプーンですくってそのまま食べたり、納豆に入れたりと万能です。
──アボカドも漬けられるんですね。やみつきになりそう。
藤山:手軽にできるのに、実は身体にいいことって最高ですよね。最近は共働き世代も多いので、いかに簡単に続けられるか、を追求してメニューを提案しています。ちなみに私の息子達もぬか漬けが大好き。支度の時点で出しておくとご飯の前になくなっています。いきなり炭水化物や脂質のものを食べるよりは野菜を食べてからの方がいいので、あえて早めに出しているのですが(笑)
──さすが、お母さん。良くも悪くもコロナがきっかけで発酵食品の魅力に気づいたと思うのですが、実際の食生活に変化はありましたでしょうか?
藤山:結局は、日本の食卓は以前から「発酵食品」が取り入れられていたという結論に至っています。でもコロナの影響で、料理教室はワークショップという形で、その場で召し上がらず、お持ち帰りいただくスタイルに。合わせて、お客さんが今知りたいものは何かを考え、コロナ前は「家庭料理」という枠組みだけだったメニューを今は「免疫力が上がる家庭料理」に。ちなみに腸が健康な人は、肌質がよく、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されるのでポジティブ思考ですし、ハツラツとされてます。さらに笑ってる方が免疫力も上がりますしね。
今日もお母さんは忙しい
藤山:ワークショップに訪れる方は、育児や仕事が忙しくて朝ごはんをまともに食べられない方も多いです。なので朝ごはん代わりにフルーツとプロテインを摂ることをお勧めしています。私の場合はお昼も食べられない時があるのですが、KOREDAKEを飲むと腹持ちが良く、スタミナ切れにならないので安心です。誰しも自分の時間が上手に取れない時こそ、自分のことを気にしたくなりますよね。
──気にしたいけど気にする時間が取れないのは辛いです。
藤山:私の友達はそんな時にKOREDAKEを試してみたら飲みやすくてよかったって。今でも継続しているみたいです。
──ありがたいです。ちなみに藤山さんはKOREDAKEを飲む以前はプロテインを飲んだことはありましたか?
藤山:息子が持っていた大手メーカーのホエイプロテインを少しだけ飲んだことがあります。子供のうちから飲むのはどうなのかなと思っていたものの、部活で身体をつくるためには食事だけでタンパク質を補うことが難しいです。でもホエイは内臓に負担がかかるのでそこが心配。なのでひそかに KOREDAKE をすすめています。身体作りやプロテインについてよく調べていた息子も、 KOREDAKE の栄養素をみて「本当に全部入っているね。いいじゃん」って。
──家族で愛用していただけるのも嬉しいです。そもそも料理を仕事にされている方がプロテインを飲んでいる印象があまりありませんでした。
藤山:たしかに。私はお腹が空いてなくても、時間になったから食べるみたいな食事の取り方を出来るだけしたくないんです。最近見直されはじめていますが、本来の人間の食事量として3食は多いと言われていますよね。こちらもよく耳にされると思いますが、本来ファスティングは過食による内臓疲労を回復する為のもの。睡眠中に身体の疲労を回復すべきなのに、食べ物を消化する方にエネルギーが使われてしまい、内臓と身体の疲労が抜けない。朝の目覚めが悪い原因でもあります。私も経験してみましたが、睡眠の質が上がって驚きました。でも「食べない」とエネルギーや必要な栄養素は足りなくなってしまう。それこそ完全栄養プロテインのKOREDAKE は飲めばエネルギー源にもなるのでとても重宝してます。
──どんな時に KOREDAKE を飲んでいるんですか?
藤山:仕事の前に飲んでいます。お店に出勤すると、帰るまではほとんど食べれないんです。逆に食べてしまうと動けないし。そんな時に KOREDAKE を飲んでおけば、帰宅するまでもつから嬉しいですね。変におむすびやパンを1つ食べると、糖質によって血糖値が急激に上がり、食欲に火が付くし、怠く疲れやすくもなります。
──量を食べたとしても「まだ欲しい」ってなってしまいますよね。
藤山:そうなんです。空腹時の糖質って脳が快感だと感じる。であれば栄養をきちんと補った食事をした方がいいし、足りないならKOREDAKE を飲んだ方がいいと思います。
──私の母親はすごい料理が好きで、一日三食を朝からちゃんと食べたい人なんです。私が KOREDAKE をすすめても、プロテインに対して加工食品のようなイメージがあるらしくて飲んでくれません。やっぱり、昔からの習慣を変えるのは難しいですよね。
藤山:お母さん世代はそうかも。昔は一日三食が当たり前だったからこそ、ファスティングも断食だなんて身体に悪い!と思われるし言われました。ある程度の年齢以上で食生活を変えることはストレスを感じてしまうのだと思います。私自身、内田さんのお母さんの気持ちもとてもわかるんです。子供には「朝ごはんをちゃんと食べなさい」って言ってましたから。でも大人も子供も、データとして食事をするとちょうど1~2時間で血糖値が上がって眠くなってしまうんですよね。だから、しっかり動くのであれば食べ過ぎるよりは、KOREDAKEを飲んでバナナ食べるくらいがちょうどいい。
家事と仕事の両立している方や、子育てしながら仕事する女性は本当に尊敬します。忙しいもんなんてものじゃない(笑)
──ありがとう、お母さん...!藤山さんの料理教室にはどんな方がいらっしゃるのでしょうか?
藤山:息抜きでいらっしゃる方は多いですね。特に去年は、人と会う機会が極端に減ったので、集まった方で楽しい美味しい意見交換などをしています。あとは、家でご飯を食べる機会が多くなった分、家族が喜びそうなメニューを作りたくて訪れる方も多いです。基本的には「家庭料理」がメインではありますが、個人的には男性、子供ウケがいい料理も大事にしています。お母さんだけが満足している料理って実は、男性陣に人気がなかったりするんです。
──みんなが満足できることが大切なんですね。
藤山:私自身、料理を習いに行って「これが美味しかったんだ」と家でも作った時に、家族の反応の悪さに驚いた経験があるんです。せっかく習ったのにガッカリですよね。なので、帰り道にあるスーパーで買える食材ですぐにできる料理をなるべく心がけています。
──私も KOREDAKE レシピの監修・提案をしているのですが、3ステップで作れることを意識しています。レシピが難しいと、どうしても続かないんですよね。読んだ瞬間にイメージができて「今、作れるじゃん」となるのがベストだと思います。ちなみに藤山さんが、料理を仕事にしようと思ったきっかけはなんでしょうか?
藤山:私の母の実家が旅館という事もあり、とても料理上手なんです。そんな母に子供の頃、料理をすると褒めてもらえて。それが嬉しかったんです。その内、楽しいが好きに変わって、学生時代も飲食店のキッチンでアルバイトをしていました。就職も経験したのですが、パソコンの前に座って仕事をすることが苦手で。早期退職後、1週間後には和食屋さんで働いてました。
──行動力がすごい...!
藤山:若かったですね。そこで料理を教わりながら、いつか独立した時のために「調理師免許」を取得しました。でも、周りで独立する人があまり上手くいってなかったことや、結婚して子供が生まれたことが重なり、独立は後回しに。その後、子育てがひと段落したタイミングで、友達からキッチンで働くお誘いをいただき再度挑戦することにしました。やっぱりキッチンに立ってコックコートを着て料理をするのって楽しいですね。
──楽しいって素敵です。一方で、好きなことを仕事にするのは大変な部分もある気がします。
藤山:たしかに「仕事と好きなことを一緒にすると辛い」みたいな話も聞きますが、私の場合は、嫌いな仕事を続けることの方が辛い。料理を作ることが好きだから、24時間キッチンにいてもいい位です。
──羨ましいです。私も料理は好きなのですが忙しくてなかなかキッチンに立つことができない日々が続いています。そんな時に藤山さんのインスタグラムで投稿されている料理を見ると癒されます。
藤山:ありがとうございます。今年の3月からは自宅を改装したお店『puddi』もオープンしました。高円寺にあるのでぜひお近くに来た際はいらっしゃってください。看板も出てないのでもっとアピールしたらと言われてます。でも、ガツガツしすぎないのがちょうどいいんですよね(笑)
新しいウェルネス
──最後になりますが、KOREDAKEはウェルネスブランドとして心と身体の健康のその先の自分らしさや幸せを追求していきたいと考えています。藤山さんにとってのウェルネスを教えてください。
藤山:KOREDAKEのウェルネスと繋がっていると思うのは、私が「楽しいこと」を大前提にしていることです。例えば、私達家族はよく釣りに行きます。私は、そこで釣った魚を調理して美味しく食べている瞬間がとても好きです。自然の中で取れたものをいただくことは身体にいいし、家族全員が「楽しいこと」は心にもいいなと。子供も大人も満足しながら「楽しくて、美味しい」時間が私には必要不可欠です。
──全員が楽しめて幸せになるのが一番ですよね。
藤山:そんな風に大切な人との時間を共有したいですね。一般的なウェルネスとはずれてしまうのかもしれませんが。
──ウェルネスって人それぞれなんです。今日は藤山さんならではのお話が聞けて本当によかった。お話を聞いていると良い意味で肩の力が抜けている方だなと思いました。私ははどちらかというと「頑張らなきゃ」と自分を追い詰めてしまうタイプなので、もっとリラックスしていいんだなと。
藤山:私も頑張りすぎているってよく言われますが、それはスケジュール的なこと。私としては、今日のように素敵な出会いがある事が嬉しい。あと、頑張っていない風に見える人ほど実は頑張っていますよね。
──わかる気がします。忙しい日々を送っている女性に向けて藤山さんなりのメッセージがあればお伺いしたいです。
藤山:個人的には「頑張らなくていい」よりは「頑張っていてもいいんだよ」がしっくりくるかもしれません。もちろん頑張りすぎは心配ですが、無理なく頑張りを続けられている状態って本当に素敵なんです。こうなりたいという姿に向かって進むことは、素敵だと思います!頑張り過ぎないよう心と身体のバランスを大切にしながら。
──その発想は新しいかもしれません。頑張るって言葉がよくないのかもしれませんね。それこそ「楽しむ」。でも、どうしても楽しいだけではやっていけない部分もあるから、私自身がいかに思考を変えて楽しんでいけるかを意識しています。いつか藤山さんとのコラボレシピができたらとても嬉しいです。
藤山:それは楽しそう...!こちらこそぜひよろしくお願いします!
──本日は貴重なお話をありがとうございました。
撮影協力:Spice&Cafe FamFam
『KOREDAKE』WEBはこちら▶️ https://koredake.co.jp/