「ポストコロナと奈良時代」という話
日本ではコロナ禍も収まり、少しずつではありますが、緊張が解けてきている様です。
しかし、油断はできません。アメリカや欧州では既に第2波の兆候が見られています。
ポストコロナでは、今まで通りの日常を取り戻すことは出来ないでしょう。
多くの文化は、今まで当たり前とされてきた三密を避ける形に変化していくことが予想されます。
そんなポストコロナですが、実はある時代に似ているのではないかと思うことがあります。
その時代は奈良時代です。
ポストコロナと奈良時代には複数の共通点があります。
そのいくつかを紹介したいと思います。
①疫病と遷都
奈良時代とポストコロナの類似点の一つは遷都にあります。
日本は疫病が流行ると都を移す遷都をしてきた歴史があります。
奈良時代では疫病が流行ったこともあり、疫病から逃れるために遷都が繰り返されました。その数は実に7回(平城京→山背恭仁京→難波京→紫香楽京→平城京→長岡京→平安京)もです。
一つの時代に7回も日本の首都が変わっているなんてすごいですね(笑)
そういった疫病と遷都の歴史に対してこんなことを言った人がいます。
「日本は疫病がはやると、都を移す遷都をしてきた」として、ポストコロナの時代では「リアルな社会からサイバー空間に都を移す『デジタル遷都』が求められる」(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-21/QAKJICT1UM1201より)
これは平将明内閣府副大臣がブルームバーグの記事に答えた言葉です。
ポストコロナでは、テレワークなどデジタル化が進み、現実世界からデジタルの世界へ遷都する「デジタル遷都」が求められることは間違いありません。
ポストコロナが奈良時代と似ている一つの理由はどちらも疫病の流行後に遷都が求められているからです。
②疫病と宗教
奈良時代とポストコロナの類似点の2つめは宗教にあります。
宗教というとピンと来ない人もいるかもしれませんが、そんなに複雑に考えなくても大丈夫です。
奈良時代では、地震や疫病、飢饉、内乱が勃発したため平和祈願・疫病対策として、聖武天皇は奈良に大仏を作りました。
それが奈良の大仏(毘盧遮那仏)です。
(https://butsuzolink.com/birushana/より)
実はポストコロナでも大仏を作ろうという運動がありました。
それは「みんなで大仏建立ボタン」(https://splamp.info/shed/buddha/)というもので、「仮想上に大仏を作ろうという」という運動です。
この大仏建立アプリはポストコロナにユーザーが激増したそうです。
「大仏建立アプリ」コロナウイルス後にユーザー激増、作者も驚く反響
https://withnews.jp/amp/article/f0200305002qq000000000000000W08u10201qq000020640A
「除災のために大仏を作ろう」という宗教的なところでもポストコロナと奈良時代は類似しています。
まとめ
今回はポストコロナと奈良時代が似ているという話をしました。
「デジタル遷都」についてはあまり深くは話しませんでしたが、デジタル化には、監視社会というプライバシーの問題が含まれていることにも注意をしなければなりません。
また、新型コロナウイルスについても第2波が来るかもしれないので油断はできません。
そうした不安もある中、ポストコロナは大きな変革の時代になるでしょう。
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