自分のポジション探し
先週末はミネラルザワールドin両国(天然石や鉱物を販売するイベント)にSELSHAで出展していました。翌日の朝子供の保育園を送っている時にこの3日間で起きたことを思い出して、いろいろ考え深いものがあったので、忘れないうちにブログに書こうと思いました。
今回のIJT(国際宝飾展)もそうだったようですが、両国で行われたミネラルザワールドは昨年の入場者の半分以下くらいに落ちていたような感じで、全く売れていないと嘆いている出店業者がほとんどでした。緊急事態宣言もそうですが、関西方面や九州方面から来られた人は交通費・宿泊費などのコストがかかってくるので大変です。
さて、3日間のイベントを振り返ってみて、印象に残ったことは主に2点あります。この2つの切口から、今後自分がとるべきポジションをしっかり考えなければならないなと改めて感じました。
そして、この記事はハンドメイドアクセサリーを制作している方や、すでに事業を立ち上げている方にとって何かヒントになれたら嬉しいなと、そういう視点で記事を書きました。しかし、特にオチは無いので、予めご了承ください(笑)
では、自分探しスタート♪
1.お客様(アクセサリーを製作されている方)との会話から思ったこと
今回イベント来場者数が少なく、数人のお客様とゆっくりお話しすることができました。まず印象に残った話として、ハンドメイドのジュエリー作家さんで、写真をうまく撮れないのが理由でホームページを作らず、メインはイベントに出店という形で販売している方が複数いらっしゃいました。
正直すごくもったいないなと思いました。カメラの性能がどんどん進化している今、初心者でもちょっとしたコツがわかれば綺麗な物撮りが出来ます。たしかに”安全領域にいる” 方が居心地がいいのですが、逆にハードルが高い方が乗り越えた時に得られるものが多いと思います。
もう一つは、彫金教室で作る用の石を探しにイベントに来たが、各ブースに並んでいるルースが多すぎて選ぶのが大変という話。これを聞いてまず思ったのは「選択肢が多い方がいい」という罠。
これは一般論になるかもしれませんが、「沢山あるから」といっていいわけではありません。何千、何万粒の格安ルースが並べられて、迫力が凄いかもしれませんが、はたして”トキメク” かどうかですね。クリエイティビティを発揮したい時って、場合によって制約条件を設けないといけません。
2.業者同士の会話から感じたこと
一方、業者さんとの会話ですが、オパールを販売しているダンディーな方と少し立ち話をしてみましたが、驚くほどオパールについての思いが凄まじく、手書きでオパールについてのうんちくの紙をくれました。
その方はオパール一筋30年以上やっている専門家です。他に同じミネラルショーに出ていましたが、話したのは初めてでした。日本の宝飾業界についても凄い物を申したい感じで、一見無口に見えて、ちょっと突っついたらマシンガンのように話してくれるユニークな方です(笑)
それで思い出しました。SELSHAの常連のお客様に言われたのが、良いものを手にすると今まで興味あった天然石に興味を示せなくなり、よほど凄い石じゃない限りときめかなくなったとのことです。
それは消費者の立場から言えば、価値判断軸が上がって、「浪費」しなくなったという良い方向性だと思います。「お買い得品」を買って、しばらくするとまた欲しくなるよりも、インパクトあるものをドーンと買ってそれをゆっくり味わうのがこれからの時代に必要なものだと思います。
日本においては、大量生産大量消費の時代はもう終わっていますので。これから、熱量の高いオパール屋さんのようなポジションの方がもっと必要になってくる時代になると思いました。
1つの分野に高い熱量を持っている業者と対照的に、安売りしている業者同士でインスタライブの研究をしている方もいました。そして、イベント会場からインスタライブ配信している"専門家"もいました。みなさん商売のために試行錯誤していると思うので、良いか悪いかはなく、自分のビジネススタイルに適しているものを日々模索していると思います。
まあ、私の勝手なイメージですが、天然石やジュエリー業界も、何層ものレイヤーが重なって出来ています。お手頃で楽しめるものを提供している業者もいれば、高価格帯のものを提供している業者もいます。
しかし、傾向として、安い物を売っていると安いものにしか興味がないお客様がついてくるので、高い物を販売した瞬間に今までのお客様は離れていきます。低価格帯の商品を提供しているとブランドロイヤリティというか付加価値を創る予算なんってないと思います。例で言うと、1000円の石を売る業者はテーブルに見栄えの良いディスプレイを使わず、100円ショップのカゴにどさっと入れるだけです。そうするとタダでもらえるプレゼント企画のフォロワーがやってきて、いつのまにかフォローを外されます(笑)そう考えると、プレゼント企画を頻繁行うことはナンセンスという自論に至りました。
自分が身に付けたくないアクセサリーを作っても売れないのと同じように、大量に持っている魅力を感じない天然石をプレゼントされても、お客様にとってみれば一時的な「喜びを感じるカンフル剤」に過ぎず、センスを磨くことになんの良い影響もないですね。
妻も初日はいたのですが、オーダー品の合わせ石を探し回っていて、結局おなじみの業者さんから買っていました。2mm という小さなサイズの石ですが、たかが2mm、されど2mm、そこはやや割高だけどやっぱりカットが良いそうです。良いものを作りたい人は結局安物は買わないですね。
以上、調子にのって長々と書きましたが(^-^)
キーワードをまとめると以下になります。
- ハードルが高い方が乗り越えた時に得られるものが多い
- 選択肢が多い方がいい、という罠
- 1つの分野に高い熱量を持つ
- センスを磨く
これを踏まえてこれからの「あるべき姿」を模索していきたいと思います♪
オチが無くてごめんなさい(*'▽')
さて、2021年に入ってもうすぐ12分の1が終わろうとしています。昨年の暮れにも毎日妻と熱く語っていました。ジュエリーブランドを立ち上げてから数年経ちましたが、模索しながらもお客様に支えてここまで来られたと思います。
10年前私が会社勤ていた時、正直「お客様への感謝」を思う時はありませんでした(笑) 社内のIT部門にいたので、結局お客様はシステムを使う社内のユーザーで、「文句を言う」気持ちしかありませんでした。
それは半分冗談で、妻は自らの名前をジュエリーブランド名として背負っているから。毎年の年末になるといつも一年の振り返りと、次の目標などについて話をします。今年はまずは新たなチャレンジとして、妻はラジオ番組を始めました。ジュエリーについて最近話していますが、ぜひいろんな領域にいるリスナーさんにも聞いて頂き、感想・ご意見・質問など送ってもらえたら嬉しいです。
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