読書感想文「バッタを倒しにアフリカへ」
バッタを倒しにアフリカへ 前野 ウルド 浩太郎
☆☆☆☆☆
バッタに魅せられた前野氏がアフリカのバッタ大群を退治しに行く話。
前野さんの挑戦心や探求心、ユーモアをふんだんに感じられる本だった。
前野さんはバッタを愛し、バッタ被害を食い止めようとモーリタニアという異国の地に足を踏み入れた。その決断は相当な覚悟がいったと想像できる。実際に現地でもお金に困ったり、自然に翻弄されることが幾度もあったが、打開策を模索したり、その中で何ができるのかを考える前野さんの探求心や前向きな姿勢はまねできないと感じた。
また、前野さんはモーリタニアや日本で多くの挑戦をし、多くの人々に支えられる。何かに熱中し、あきらめないでいる人にはおのずと支えてくれる人々が周りに増えていくと感じるし、周りの人々も前野さんの熱量に魅せられてサポートしたいという風に感じたのだと思う。
こういった自分が体験したことを書いた本などは、なぜ自分が成功したのかということなどを自慢げに書いているという印象があったが、この本は違った。
前野さんは、自分が苦労したことをおもしろおかしく、失敗したことを「オイシイ」と感じ、自虐的に書いていた。なので、読む側もその苦労が伝わりながらも、気軽に読み進めることができ、前向きな感情に感銘を受けた。
何か1つのことに命をささげることは大変なことであると思うと同時に、人生をかけて熱中できることがある人生をうらやましくも思った。
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