4月の読書記録
・文豪たちの友情 石井千湖
・人新世の「資本論」 斉藤幸平
・プロデュースの基本 木崎賢治
・ファンベース 佐藤尚之
・タゴール詩集 渡辺照宏役
・ホイットマン詩集 木島始編
・アウトプット大全 樺沢紫苑
合計7冊でした。
今回特に印象に残った、
『アウトプット大全』と『人新世の「資本論」』の二冊の感想を書いてみます。
『アウトプット大全』
やはりインプットするだけでは頭に入りませんよね。その事実を突きつけて欲しかったために、読んだと言っても過言ではありませんが、期待通りに突きつけてくれましたので、影響されやすい僕はこんな風にいつもより長めに感想を書いています。
よく人に話したり、教えたりする人ほど記憶力がいいのは、それが自然とアウトプットになっているからなんでしょうね。そもそも覚える気がない事も沢山あるけど、覚えたい時には色んな方法が参考になりそう。
『人新世の「資本論」』
僕らのほとんどの人は生まれてからずっと、資本主義という考えが当たり前の中で生きているけど、資本主義によって染み付いている価値観は、根本的に人を幸せにするものではないという主張。どうしても他人と自分を比べてしまうのは、人の性だとは思いますが、たしかに資本主義はその側面を強める一つの大きな要素にはなっていると思う。
資本主義の利益優先、物質主義的な価値観では、地球の資源は底を尽きて、人類は破滅への道を辿り、それは科学や技術の進歩でカバーできるレベルでもなくなってきている。(環境問題は諸説ありそうなので、正解はわかりませんが)
晩年のマルクスの考えや、ゲルマン民族のマルク協同体、ロシアのミールのような農耕共同体からコミュニズムのあり方を学んで、先進国における「脱成長」「量から質への転換」への意識改革が必要という内容。ただし、「自然回帰」ではなく「新しい合理性」。
専門的な話も多くて、難しい部分も多かったですが、共感と学びがすごく多かったです。
相互扶助や、他者への信頼が解体された時代ですが、結局は顔の見えるコミュニティや、地方自治体をベースにして信頼関係を回復していくしかないということだと思います。地道で途方もないように思えるけど、現代の資本主義に対抗すべく、さまざまなローカル運動が世界中の運動とつながり始めているから、とにかく一人一人ができることをやっていこうと思わせてくれる一冊でした。
ただ、
エコ、サスティナブル、グリーン経済、SDGs、CSR、ロハス、オーガニック、ベジタリアン
見慣れない単語とか横文字とか、
その考えを必要としていない人に無理に教えたり、オススメしようものなら、スピってるとか、意識高い系とかどうしても偏見を持たれたり、レッテルを貼られやすい世の中だとは思うので、あくまで自分の選択の嗜好としてというスタンスがいいのかなと思っている今日この頃でした。
5月、しんどかったら励ましあって、讃えあって行きましょう。