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文章力アップには、ユーミンの研究が必須だ。
今日は虹を見たし、たまに見かける鹿にも会った。ひとりで幸せの絶頂を感じながら散歩をする。
耳元で「恋人はサンタクロース」が再生される。わたしが改まって言う必要はないけれど、ユーミンってどうしてこんなに言葉が巧みなのだろうか。手垢がつきまくった表現だけれど、色あせない。令和の明日に、生まれてくる子だってきっとユーミンの歌を「ナウい」と言って聴くはずだ。
デビュー50年を記念してか、令和代表・YOASOBIとコラボした「中央フリーウェイ」を歌っていた。ただのコラボではなく、原曲に数フレーズ、歌詞が追加されていた。YOASOBIは小説をネタにして歌を作る人たちだから、ユーミンが書いた小説の内容を、歌詞にして追加したんだと。あまり例をみない挑戦だ。
最初、そのことを知らずに聞いたのだけれど「え、ここちょっと違う、こんな歌詞あったっけ?」とわかるほど、YOASOBI感があった。良い悪いではなく、YOASOBIだ!!と。どことなく、令和感がある。共感の集め方が表現として、すごくストレートな印象。
多分、この歌詞の追加を依頼したユーミンは「わたしに寄せてください」ってことは言っていないはずでYOASOBIもユーミンへのリスペクトを持ちつつ、”自分たちらしく”表現したんだろう。どちらも「ユーミンらしさ」「YOASOBIぽさ」がある作詞をできるって、うらやましくなるほど、スゴいことだ。
思えばずっと「歌詞が好きな曲」が好きだった。もちろんメロディー先行型で好きになる曲もあるけれど、これまで多くの歌詞に惚れてきた。だから、星野源やヒゲダンの藤原さんなど、作詞をしているひとに容易に心奪われるクセがある。
作詞って究極の文章なんだな。普通の文章より短い。音数が決まっている。(俳句や詩とか、もっと短いのもあるけどさ!)その中にサビだってあるし、そのサビは繰り返されちゃうこともあるし。
ひとに感動を与え、共感させるだけでなく、何度読んでも(聞いても)あきさせない。むしろ、好きが大きくなる。ありきたりな表現をつかわずに、ありふれた感情を言い表す。わたしも、そんな文章を書きたい。
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