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書店員が本気で勧めるミステリー小説

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書店員のワイが実際に読んでみて、本気で面白いと思ったミステリー小説を紹介していきます。
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2019年11月の記事一覧

そう、あなたはわたしだったのね

そう、あなたはわたしだったのね

孤独ってなんだろう

彼氏彼女がいないこと
友達がいないこと
家族がいないこと
独りでいるのが好きなひとのこと

もっとたくさん考えられるかもしれないけれど
たぶんどれも違う

孤独とは心が空っぽのひとのことだと思う

恋人がいるのに何かが足りない
友達と一緒にいてもどこか寂しい
欲しかった物を手に入れても満たされない

それは

心に空白が存在するから

こいつはとてもやっかいなことに
空白を

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ねぇ、君はどこまで見えていたの?

ねぇ、君はどこまで見えていたの?

因果応報
結果には必ず原因が存在する
時に大きな結果を得ようとすれば、大きな傷みが伴う
 
 
探偵という職業は実に面白い
時々自らの命を危険に晒すが、その代償に人間の歪さを見ることができる
 
そして運が悪ければ、いや、良ければ、
非現実的な体験を得られる
 
また探偵には、いや探偵に限らず言えることだが
出会いと別れは突然やってくる
でも悲しむことはない
 
別れのあとにはきっと素敵な出会いが

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昔の記憶、あってる?

昔の記憶、あってる?

あなたが初めて出逢った物語はどんなお話ですか?
 
幼き日の記憶を思い出してみてください
 
「むかしむかしあるところに・・・」
こんな声が聞こえてきませんか?
 
決して消えることのない記憶
 
我々に衝撃を与えたあの昔ばなしを
一体誰が忘れることができようか
 
あなたもきっと覚えているでしょう
 
灰をまいて、花を咲かせていたお爺さん
死体となってみつかった彼のダイイング・メッセージを
 

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事実より、彼女の言葉を信じたい

事実より、彼女の言葉を信じたい

「アイツが私を殺したの」

殺人の現場において、これほど助かる発言はない

残念ながらそんなことは出来ないが

事件において最も有力な発言者

被害者である

しかしながら彼らの声は届かない

死んでいるのだから

もし彼らの声を聞くことができたら

彼らの声を聞くことができるという人間が目の前に現れたら

あなたは信じることができますか?

しかしそれは

あなたにとって喜劇か悲劇かはわからない

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そっか、いつだって僕らがみていたのは違う景色だったんだ

そっか、いつだって僕らがみていたのは違う景色だったんだ

あなたには「親友」といえる人がいますか?いや、そもそも親友とは一体なんなのか、定義はあるのか。

もちろん答えは、人それぞれ。

でも彼には、確かに「親友」といえる相棒がいる。

頼まれ事の多い彼に対し、皮肉屋で大人びている相棒。ふたりは性格こそ違えど、お互いに確かな信頼がある。

そしてふたりは、度々同じ「仕事」をこなす。

時には「図書委員」として。
時には「探偵」として。

爽やかでほんのり

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