ひとり新年会 伊豆ホテルリゾート&スパ
お正月明けに一人時間を設ける理由
お正月明けは一人で過ごす時間を設けることにしている。
年末年始は何かとやることがたくさんあるからだ。
前倒しになって押し寄せる仕事をこなしつつ、大掃除におせちと、家庭人としてのあれこれを、やはりしないと落ち着かない。
そんなわけで、無理にでも空白時間を自分に与えようというわけだ。
見切り発車的に忙しく動き出すことがないよう、新たな一年のビジョンをゆっくり俯瞰する時間を持つことで、頭のなかにイメージマップのようなものができあがる。
心を遊ばせれば直感もさえて、新たなコンテンツを思いついたりもする。
伊豆ホテルリゾート&スパ
今年は熱川の伊豆ホテルリゾート&スパで過ごすことにした。
一年の計は元旦にありというように、新年をどう過ごしたか、その時のエネルギーは年間に影響すると思う。
なので、少し贅沢でも、心から寛げる豊かな時間が約束されるのが確かな宿を選んだ。
このお宿は3回目。
以前YouTubeに動画も投稿しているので、そちらも併せてご覧いただけ」ばと思う。
青が広がる
ホテルのエントランスへ続くドアが開くと同時に、目の前に青の世界が広がる。
このシチュエーション、展開を考えた人、もう本当に素晴らしい。
ここは東府やリゾートや、以前記事にした赤倉観光ホテルと同じ系列で、渡り廊下を効果的に使っているのと、あちこちに水盤を配置しているという、建築デザインの共通点がある。
お部屋は露天風呂付きテラスツイン
利用したプランは、いつもの【贅沢一人旅プラン】。
露天風呂付きのテラスツインを、一人で利用できるというもの。
他にリビングのある素敵なお部屋がたくさんあるようで、できればそちらに泊まってみたいのだけど…。
ただ、テラスツインでも広さは46平米あるので、十分ゆったり。
3度目だと、すっかりお馴染みの気分になる。
宿泊者ラウンジで午後のお茶
ここに来る時は、たいていお昼に到着し、カフェで軽くランチをとって、お部屋にご案内いただくのを待つ。チェックインは15時だけど、準備でき次第、早めに通してくれることが多い。今回も14時にはお部屋に通していただいた。
お風呂に入ってから、ラウンジへ。
誰もいなくて貸切状態。
フレンチの夕食
夕食はフレンチをチョイス。
ノンアルコールのスパークリングワインを頼んで乾杯した。
「おめでとう、わたし。今年もよろしくね」
こんな言葉を心の中でつぶやくとき、なんとも言えない幸福感が広がってゆく。
ひとりの時間は、実に贅沢だ。
鏡開き新月の朝
目の前に広がる海には、朝日が昇り、満月の夜にはムーンロードが見られるという。
今回は冬の朝日を見たかったのだけれど、残念ながら曇り空。明日は晴れたらいいのにな。
朝ごはんは和食をいただいた。
ひとり温泉旅の過ごし方
温泉旅は基本的にお篭りで、どこか観光に出かけたりはしない。
ゆえに無理のない範囲で少しランクの高いお宿を選ぶ。
部屋では音楽を聴きながらお茶をいただいたり、軽く仕事をしたり、本を読んで過ごす。
温泉には日に何度か入る。お部屋のお風呂のほか、大浴場にも行ってみる。
平日は人が少ないので、たいてい独り占めできる。
ここのお風呂は立ち湯で、とにかく景色がきれい。
お風呂から上がってバスローブのままゆっくりしていると、なんだかとてつもなく優雅な気分になれる。
お部屋がとにかく過ごしやすくて、もっとうんと年を重ねた頃に、こんなところで暮らすのもいいな、などと思った。
三日目朝、念願の日の出とサンロード
このホテルを選んだ理由に、海に昇る朝日を眺めたかった、ということもある。
冬は晴れている日が多いから、きっと見られると思ったのだ。
二日目の朝は残念ながら雲に覆われていたけれど、三日目、帰る日の朝は見事な日の出となった。
朝の光は、このうえないギフトだと思う。静かで、しかし力強い光を浴びるだけで、生きる力が湧いてくる。いにしえの人々が朝日を拝む生活習慣を持っていたのは、力強く生きるためだったのかもしれない。
2日目が曇天だったことは、後から思えばそれもよかった。夜10時に倒れ込むようにして眠りにつき、朝8時前まで眠っていた。10時間近くだなんて信じられないけれど、それくらい休養が必要だったのだろう。
休ませていただけたのだと思う。
洋食の朝ごはん
帰る日の朝食。
前菜、サラダ、スープ、卵料理、パン、飲み物とフルーツと、とにかくたっぷり。
飛ぶ鳥跡を濁さず。旅の終わりも美しく
最後に、旅を終える時の大事なこと、大切にしていることを書いておく。
それは、部屋をきれいに片付けて出る、ということ。
わずか数日でも、ゆっくり過ごさせていただいた空間だ。感謝を込めて、整えてから出ていきたい。
ホテルには様々なスタッフがいるが、最も目につかないけれど、部屋の居心地を大きく左右するのが清掃の方々。
ここまできれいにするのは大変だと思う。なので、
きれいにしてくださってありがとう
という気持ちを表現したい。
片付けて出るのは、そのためでもある。
また来よう。
お部屋を出る時、旅を終える時は、いつも残念で寂しくなる。このままずっと旅していられたら、どんなにいいだろうといつも思う。
でも、たぶん終わりがあるからいいのだろう。
日常に戻ってみれば、それはそれで楽しいのだし。
おそらく私は人一倍、別れとか終わりとかが苦手なのだと思う。
だからいつもおまじないのように呟く。
「また来よう」
そんなふうに思い、そんなふうに呟ける場があるというのは、これもまた贅沢なことに違いない。