『子どもが幸せになることば』という逆張りの育児書
『子どもが幸せになることば』という本を作った。
この本を作った動機が、大きく2つある。
①子育てが「課題解決」であってほしくない
②子どもに自立してほしいけど死ぬほどかわいがりたい
①子育てが「課題解決」であってほしくない
まず、紀伊國屋新宿本店6Fの子育て本コーナー(1/30現在)を見てほしい。
ビジネス書の編集者として、3歳の娘を持つ親として、自分はこの棚の前に立って、「うっ」と息が詰まった。
「世界最高」「IQが高まる」「賢くなる」
「非認知能力を高める」「一流のセンスを磨く」
ビジネス書の棚かと思った。
子育てが、仕事の延長線上にあるもののように思えた。
多くのビジネス書は「課題解決」や「成功」や「目標達成」を謳う。それは全然構わない。それがビジネスだ。自分もそういう本をたくさん作ってきた。
でも、子育ては、そのどれにも当てはまらないはずだ。
いや、そういう本があってもいい。俺もいくつも読んだし、事実に基づいたノウハウがたくさん書かれている。「子どもを導いて”高い水準”にもっていってあげたい」と願う親には、ありがたい本なのだと思う。
でも、そんな本ばっかでいいのか?
っていうか、子ども、辛くない?
そして、親も、辛くない?
子育てを「仕事」だと考えたら、こんなに辛いことないじゃないか。
②子どもに自立してほしいけど死ぬほどかわいがりたい
親に課せられた子育ての目指すべき到達点は、子どもの自立だ。
でもすいません、私、自分の子どもが死ぬほどかわいいんです。
しかしですね、子どもなんて、どうせあっという間に自分のそばからいなくなってしまうんです。
この心が張り裂けそうな狂おしい矛盾に立ち向かうためには、子育てを死ぬほど楽しむしかない。一緒にいられる短い時間をめいっぱい楽しみたい。そう思うお母さん、お父さんに向けた「子育て本」があってほしい。
でも、絵本以外に見当たらなかったんです。
だから自分で作りました。
現在の育児書市場においては、完全に逆張りの立ち位置をとります。
誰にも受け容れられないかもしれない。
でも、少なくとも自分が死ぬほど読みたい本を作ったという自信だけで、今、これを書いています。
「言いがちなことば」を「信じることば」へ。
『子どもが幸せになることば』は、親から子どもへの「言葉がけ」の育児書です。
共働きで4人の子を育てる医師・臨床心理士が、
20年間、5000回以上の面接を通して子育ての悩みに寄り添い続け、
15年間、毎週小学生と交流を続けてたどり着いた、
心理学に基づく方法です。
「つい言ってしまいがちな小言」を
「子どもを信じることば」に変換すると、
親も子もラクになれる。
そしていつか、子どもがいつか幸せに自立する。
そういう言葉だけを、29こ、集めました。
【第1章】 0〜3歳 子どもが世界と出会う時期
【第2章】 3〜5歳 「その子らしさ」が出てくる時期
【第3章】 6〜8歳 学校生活が始まる時期
【第4章】 9〜12歳 思春期が始まる時期
【第5章】 13歳以上 親子の別れが始まる時期
●子どもが急かしてくるとき…
・言いがちなことば「待っててって言ってるでしょ! 」
・信じることば 「ほんとに楽しみだね!」
●こぼさずになんとか食べられたとき…
・言いがちなことば「えらいね!」
・信じることば 「おいしかった?」
●指しゃぶりしたり爪を噛んでいるとき…
・言いがちなことば「もう小学生になるんだからやめなさい!」
・信じることば 「小学校、楽しいといいね」
●夜遅くまでテレビを観ているとき…
・言いがちなことば「いつまでテレビ観てるの!」
・信じることば 「先に寝るよー。おやすみ!」
●元気づけようと思って…
・言いがちなことば「自由に、自分らしく生きてほしい」
・信じることば 「そのままで大好きだ」
そういう感じです。
**「子どもが好きになれない」「いつもイライラしてる」
完全にウェルカム。**
別にこの本、私のような親バカ向けの本ではありません。
具体的には、次のような悩みを抱えているお母さん、お父さんがこの本を読むと、気持ちがぐっとラクになると思います。
・「いつも、子どもにイライラしてしまう」
・「なんか子育てを楽しめない」
・「つい他の子と比較して、焦ってしまう」
・「この子らしい生き方で幸せになってほしいけど、
そのためにどうすればいいかわからない」
・「子どもの意見を尊重したいと思うけど、つい口が出てしまう」
・「誰にも言えないけど、実は子どもが好きになれない。
一刻も早く自立してほしい」
・「ワガママばかりで、このままじゃ将来苦労するんじゃないかと心配」
・「うちの子、もしかしたら発達障害かもしれない……」
・「ジジ・ババからの”アドバイス”が、正直、うっとうしい」
・「食べ物の好き嫌いが激しくて、不健康になるんじゃないかと心配」
・「親が言わないと自分から何もやらない」
・「小さいうちにどれくらい勉強させればいいかわからない」
誰だって、初めての子育ては悩みます。片時も目が離せない生命体が、少しでもネグレクトしたら消えそうな命が目の前にあるとかほとんど無理ゲーに思えるんです。
でも、ヒトの命は何百万年も脈々と受け継がれてきた。極寒のシベリアでも、灼熱の砂漠でも。飽食の日本でも、貧困の海の向こうでも。たくさんの犠牲も伴いながら生き延びてきた。今生きている人間は、全員、その子孫。だからその生命力を信じていい。そこに根拠なんかいらない。
むしろ、根拠なき自信こそが、子育てを楽しくする。
そこを、後押ししたい。
絵本はワクワクする。ビジネス書はソワソワする。
この本は、デザインも逆張りを意識しました。
絵本のような顔をした子育て本が作りたいと思った。
ビジネス書は、焦燥感を刺激しやすい。
「あなた、これ知っとかなきゃヤバいっすよ」
「成功者は知っている。そうでない人は知らない」
そういう雰囲気を醸し出す。マイナスをプラスに持っていこうとする。足りないものを補おうとする。
それに対して絵本は、安心感をくすぐってくる。
「なんか楽しそう」
「これを読んだら、子どもが楽しんでくれそう」
「っていうか、私が読みたい」
プラスにプラスを重ねる。本来楽しいものを、もっと楽しくしてくれる。
子育ては完全に後者です。だから、絵本を手に取るような気持ちで、この本を手に取ってもらいたかった。
だから、棚で異色を放つデザインを目指した。
イラストレーターは、幸福感がにじむ暖色イラストを描くニシワキタダシさん。実は彼にも幼い子どもがいる。
対象の魅力を最大限に引き出すブックデザイナーの杉山健太郎さんにも、小さい子どもがいる。
そして著者の田中茂樹さんは、共働きで4人の子どもを育てている。
そして私だ。
この本は、幼い子を持つ4人の父親の手によって作られた。
子育てに悩む、すべてのお母さん、お父さんに。
我慢する子育てより、幸せな子育てを望むすべての親に。
「出木杉くん」と「ちびまる子」
最後に1つだけ。
ドラえもんの「出木杉くん」。
クレヨンしんちゃんの「カザマくん」。
サザエさんの「カツオ」。
ちびまる子ちゃんの「まる子」。
あなたは、どのキャラクターが好きですか?
もし「カツオ」や「まる子」を選ぶのならば、
この本は必ず、あなたの子育てを幸せなものにするはずです。
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