父がそうだった「色弱」について考える
皆さんは「色弱(しきじゃく)」という言葉をご存じでしょうか。簡単に言うと色覚異常の一種のことで、通常とは色の見え方が異なる症状・人のことを指します。日本人男性の5%、女性の0.2%が該当するそうです。
つい先日、たまたまYoutubeで見かけた人間の色覚に関する解説動画を視聴して「そういえば自分の父も色弱だったなぁ」と思い、せっかくなので詳しく調べて本記事にまとめてみることにしました。
周囲に色弱の人がいる方はもちろん、そうでない方にとっても後学のためになれば幸いです。
※本記事は私の経験やネットで調べた内容を記しております。私は専門家ではないので、誤った内容もあるかもしれないことをご承知おきください。
どんな見え方をするのか
色弱だとどんな見え方をするのでしょうか?
人によって差もありますが、一般的に下図のような見え方をしてしまうらしいです。つまり、黄色↔黄緑、赤↔緑、ピンク↔水色あたりが同系色に見えるということですね。
我々の生活において、色でものを判断するというシチュエーションは少なくはありません。
私が好きなゲームでもその多くで色が重要な要素になる(敵味方の判別、属性など)ため、最近では設定で色味を変更できるようになっている例も多くなっています。
例えばドッカンバトルでは「色覚サポート」を設定でき、設定するとゲーム中の属性玉の濃淡がよりはっきりするような感じです。(下図)
私の父と遺伝の話
記事タイトルにもある通り私の父は色弱です。とはいえ私から見て、普段の生活にそこまで支障があるようには見えないので、色弱の度合いでいうと比較的軽度のものかもしれません。
父の色弱を目の当たりにしたエピソードとしては、
・蛍光ペンの黄色と緑の区別がつかない
・母が作ったビーズアクセサリーの模様がわからない
などで、主に黄色↔緑の判別がつかなかったようです。
さて、一般に色弱は遺伝するものとして知られていますが、私や弟はそうではありません。一体どのように遺伝するものなのでしょう。
色弱は下図のような遺伝をするようです。私の家族は「父:色覚異常、母:正常」(上中図)のパターンなので、男児には色弱は遺伝しないということなのです。もし私に姉妹がいたらその子は保因者となり、さらにその子が色弱になる可能性があったということです。
ちなみに私の父方の祖母は色弱だったらしいので、「祖父:通常、祖母:色覚異常」(下中図)のパターンということで、父と伯父は色弱ということになります。(実際その通りです)
画家ゴッホ
色覚異常であった著名人として最も有名なのは、画家の「フィンセント・ファン・ゴッホ」でしょう。
「ひまわり」と言えば知らない人はいない名画ですが、よくよく見てみると黄色の割合がかなり多いのがわかります。
一説によるとこれはゴッホが色覚異常だったためと言われています。
だとしたら、もしかしたら父のような色弱の人ほど本当にゴッホが書きたかった世界を感じ取れるのかもしれません。
以上になります。「色弱」について少しは知っていただけたのではないでしょうか?
私の父のように私生活にほとんど影響のない人もいれば、深刻な悩みとなっている人もいるかと思います。本記事が、皆さんが寄り添っていけるためのきっかけにでもなれば幸いです。