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休職中の読者録①
休職中で時間がたくさんあるので、調子が良い時には、読書をしている。
自分の備忘録のためにも、休職中の読書録として、残しておきたい。
今回はこちらの本。
精神科医の内田舞先生と、アベノミクスのブレーンとして活躍された経済学者、浜田宏一先生との対談内容が記載されている。
浜田先生は、輝かしい経歴の裏で、長年、躁うつ病と戦ってこられた。また、息子さんを自死で亡くされるという、悲劇的なご経験もされている。
実は、私がこの本を買ったのは、自分が適応障害になる前であり、今回、自分が適応障害となったことで、もう一度読み直している。
なぜ私が、メンタル疾患に陥る前に、この本を購入したかと言うと、以前から、自分がメンタル的に強くないということを自覚しており、どのように乗り越えれば良いのか、長年、私自身悩みを抱えていたためである。
実際、新卒で入社した会社も、数か月でメンタル不調に陥り、退職してしまった過去がある。他にも短期離職してしまった会社が別に1社あり、正直、職歴書はボロボロである。
そのため、なぜ自分がメンタル不調となりやすいのか、客観的な知識や経験談を通して勉強したかったのである。
この本を通して、先ずは、こんな輝かしい経歴を持っている方でも、メンタルの病と闘ってらっしゃるのか…とちょっと勇気づけられた。
そして、タイトルの「うつを生きる」という言葉どおり、メンタルの病というのは、回復までに時間を要するということ、一度良くなったらそれで終わりではなく、うまく共存していく道を見つけなければならないのだと感じた。
本の中では、浜田先生の息子さんが精神的な病を患い、亡くなられたこと、他にもご親戚の中でうつの人がいたことに触れられている。
以前から私も、精神疾患には遺伝的要素が影響するという話は聞いたことがあった。
遺伝的なものはどうしようもないのだから、私も、身内にメンタル疾患を抱えている家族がいる者として、自分の病に対しても、ただ抗うのではなく、向き合い、受け入れていく覚悟も必要であると感じた。
避けられない状況の中で、どのようにより良く生きていくか、日々考えていきたいとあらためて強く感じている。
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