元・気の利く娘さん
正月に2泊3日で実家へ帰ったのですが、母の湿っぽさはもとの気性の激しさを絡め、また一味違う仕上がりになっていました。
もともと仕切り屋さんで、他人のことを含めて全部把握して口を出したいタイプ。
もちろん、良かれと思って。
昔はこのような気の利く人は褒められたものです。
「気の利く娘さんやなあ!」とかね。
因みに私は子供の頃「言わなわからんの?!」と母にキイキイ言われていました。
気が利かないもので。
よく気のつく人は怒りっぽくなって大変ですよね。
まあ、こんな人もいて私のような人もいるということで。
今回の帰省でも誰かにご意見ばかり言っている母を見て「どーでもええやん、そんなこと。特によそ様のことなんて」と思っていましたが、何も言いませんでした。
面倒くさがり屋なのでね。ああ、次女体質。
父や姉夫妻、時折私を標的にわがまま放題喋りまくり、行動のすべてに目を光らせていた母ですが、一人だけつかめない者が‥。
我が夫です。
何でも素早く要領がよく、母からすると行動や思想が全く読めない人物。
よく不思議そうに夫の機敏な豊満ボディを眺めています。
太っている=怠惰、のはずなのにすべてを裏切るからなのでしょう。
母は、自分にも他人にも厳しいので、怠けたり休んでいたりする人があまり許せません。
その日も昼寝している人々を「寝とん?」と起こしにかかっていたのですが、ふと見ると我が夫の姿が見えない。
「○○ちゃん、どこ行ったん?」
「二階で寝とる」
私が答えると、消化不良のご様子。
母は、体調を崩してから二階に上がるのが面倒くさいのです。
「やられた」というところでしょうか。
帰る時刻が近づき、夫が荷物をまとめに二階へ行った時でした。
母は私に尋ねました。
「○○ちゃん、いつウンコ行っとるん?」
「適当に行きよるよ」
私は静かに答えました。
それ知ってどないすんねん。
もし、自分が夫の立場だったらと思うと軽くゾッとしました。
年を取ると色んなタガが外れるようで。
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